建通新聞社(神奈川)
2014/12/08
【神奈川】「大磯地域」新たな観光の核づくり 賑わい交流施設整備の方向性決定など 14年度計画
大磯町などは、「新たな観光の核づくり」の2014年度事業として、賑わい交流施設整備の方向性決定などを予定している。この他、(仮称)西湘地区における自転車通行空間検討会を開催。工事は、(仮称)ポートハウス「てるがさき」の整備などを行う。
新たな観光の核づくりは、横浜、鎌倉、箱根に続く第4の国際観光地を目指す神奈川県の補助事業で、現在、「大磯地域」など3カ所が指定されている。
「大磯地域」は大磯町を対象とし、スローライフが似合う「国際的観光保養地」を目指す。推進組織のメンバーは、大磯町、大磯町観光協会、大磯町商工会、JR東日本、大磯プリンスホテルなど。
計画に盛り込まれている事業のうち、旧吉田茂邸の再建工事は本年度に着工。核づくり事業では、「旧別荘地の保全と活用」で旧吉田茂邸の再建を含む旧滄浪閣周辺エリアを邸園文化交流園「大磯」の重要な拠点として再生・利活用することが打ち出されている。
旧滄浪閣は「道の駅」などを整備。旧池田邸は「新たな日本食」をテーマとしたレストランなどを整備する構想だが、14年度計画では目立った動きがなく、具体化はまだ先となりそうだ。
賑わい交流施設整備は旧吉田茂邸再建と並ぶ大型ハード事業。大磯漁港(大磯町大磯1398ノ6)に加工・直売、飲食の複合施設を整備するもの。想定する事業スキームでは、大磯町漁業協同組合が組合の建物として賑わい交流施設を建設。漁協も参加するSPCを設立し、賑わい交流施設を運営する。想定する建物は、鉄筋コンクリート造3階建て延べ約2185平方b。
14年度事業計画では「方向性決定」としており、組合との合意形成などを図る見通し。15年度以降早期の具体化を目指す。
大磯港賑わい交流施設の関連事業としては(仮称)ポートハウスてるがさきを本年度から整備。現状の照ケ崎プールは夏期のみ利用可の施設だが、利用者の利便性を図るため、管理棟の更衣・休憩スペースの整備、トイレ改修、サイクルポートを整備し、通年利用できる施設にする。開設時期は15年6月ごろを目指す。
また、(仮称)大磯町自転車道整備事業調整会議の下部組織として(仮称)西湘地区における自転車通行空間検討会を設置し、自転車道整備の構想づくりを行う。
太平洋岸自転車道を軸としたネットワークづくりに取り組み、回遊性の向上を図るとしている。
この他、「ニューツーリズムの創出」として、宿泊施設、飲食施設の検討などを行う計画だ。