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建通新聞社(静岡)
2014/12/08

【静岡】大谷・小鹿まちづくり 年度内に整備方針

 静岡市は、大谷・小鹿地区のまちづくりに当たり、2014年度中にまちづくりの整備方針を地元地権者らに示す方針。また、同地区に設置する東名新スマートIC(インターチェンジ)の本体工事に15年度から着手するとともに、アクセス道路となる下大谷線と広野大谷線について、17年度末のIC供用開始に合わせ整備を推進していく計画。2日の市議会総括質問で宮澤圭輔議員(静翔会)の質問に対して市が説明した。
 まちづくりの対象となる地域は、大谷・小鹿地区の市街化調整区域約125f。現在、市街化区域への編入の在り方や、土地区画整理事業などの基盤整備手法について調査・検討を進めている。具体的な整備手法は、現在検討中で定まっていないが、土地区画整理事業で実施した場合、地区一括整備と段階的整備が考えられる。一般的に想定される両方の長所と短所について示し、一括整備した場合の長所は、各地権者が同時期に一体となって権利移動できるため、地権者ニーズに合った開発が可能になると考えられる。短所は地権者約800人の合意形成、事業期間の長期化などにより、土地利用の開始時期の遅れが想定され、進出意向のある企業が進出を断念し、事業の確実性が薄まることが考えられる。これに対し、エリア分けする段階的整備の長所は、短期間での地権者の合意形成が期待できるなど、事業の確実性の高いエリアから着手可能で、早期の事業完了の可能性がある。短所は、後発的に着手するエリアの地権者に対し、取り残された感や不公平感などが生まれ、事業進捗に支障をきたすことから十分な調整・検討が必要になるとしている。
 東名新スマートIC設置については、14年9月に事業に必要な用地測量が完了し、現在は関係地権者と用地交渉を進めている。IC本体の詳細設計は14年度末の完了予定で順調に進んでいる。今後は、現在行っている事業用地の取得を進め、15年度からIC本体工事に着手する。
 アクセス道路となる下大谷線については現在、大谷郵便局から旧静岡南高校交差点までの延長637bを1工区、旧静岡南高校交差点から広野大谷線までの延長230bを2工区として事業を推進している。1工区の13年度末事業費ベースでの進捗率は約98%。2工区は13年度から事業着手し、14年度は用地測量と物件調査を実施して用地交渉を進めている状況。両工区とも新スマートIC開設時に重要なアクセス道路となるのでIC供用に合わせて整備を推進していく。
 広野大谷線については、IC供用開始に合わせ、片側歩道付きの車道2車線で幅員12bの道路整備を進めている。将来計画である4車線の本整備の時期については、周辺の土地利用状況や交通状況を踏まえて判断していく考え。
(2014/12/08)

建通新聞社 静岡支社