建通新聞社四国
2014/12/01
【高知】中央東農振C 香南南部地区と南国市中部1期の防災対策に着手
高知県中央東農業振興センターは、2015年度から、農村地域防災減災事業として、香南南部地区の津波避難タワーなどの整備と南国市中部1期地区のため池3カ所の改修に新規着手する。香南南部地区では、夜須町、香我美町、吉川町にそれぞれ津波避難タワーを1基建設し、周辺に避難誘導灯や誘導標識を設置するもので総事業費5億円を見込む。南国市中部1期地区では、岡豊町の毘沙門池、定林寺上池と植田の神社池を老朽化により改修するもので、総事業費4億6000万円を見込む。
計画によれば、香南南部地区では17年度までの3カ年事業で進める予定。15年度は詳細設計を外注し、規模や形式を決める。合わせて用地交渉も進め、16年度から工事発注を順次進める。
夜須町千切に建設する津波避難タワーは施設面積86平方b、高さ12b(海抜14・3b)で、避難人数は69人。周辺に避難誘導灯9基と誘導標識5基を設置する。概算事業費はタワー1億2980万円、誘導灯・標識に830万円。
香我美町岸本に建設する津波避難タワーは、施設面積145平方b、高さ9b(海抜15・9b)で、避難人数は123人。周辺に避難誘導灯10基、誘導標識7基を設置する。概算事業費はタワー1億8680万円、誘導灯・標識に940万円。
吉川町吉原に建設する津波避難タワーは、施設面積109平方b、高さ12b(海抜16・4b)で、避難人数90人。周辺に避難誘導灯8基、誘導標識3基を設置する。概算事業費はタワー1億5840万円、誘導灯・標識に730万円。
南国市中部1期地区は19年度までの5カ年で進める予定。15年度は詳細設計を外注し、優先度を考慮しながら16年度より順次工事発注する。築造後50年が経過し、老朽化により堤体下流部への漏水や余裕高不足などにより危険な状態となっていることから、毘沙門池では改修、定林寺池と神社池では改築と改修を組み合わせる。
毘沙門池では現況の均一型を改修する。概要は堤高6・7b、堤長44・5b、底樋管延長68b、洪水吐幅3・4b×延長73・8b、緊急放流孔口径150_。概算事業費は1億2000万円。
定林寺上池では、現況の均一型を表面遮水型に改築、改修する。概要は堤高8・4b、堤長65b、底樋管延長44b、洪水吐幅6・2b×延長57・7b、緊急放流孔口径300_。概算事業費は1億9000万円。
神社池でも現況の均一型を表面遮水型に改築、改修する。概要は堤高8b、堤長110b、底樋管延長29b、洪水吐幅4・6b×延長29・9b、緊急放流孔口径250_。概算事業費は1億5000万円。
県では、12年度に同地区のため池を対象とした現況調査を行い、漏水状況や堤体の変状などを判断し、改修する6池を選定。うち1期地区として3池を選定した。残る新池上、定林寺下池、向の池の3池は2期対策として20〜24年度に改修などを実施する予定。