トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

福島建設工業新聞社
2014/11/27

【福島】土砂災害基礎調査/45カ所分前倒し実施/県12月補正案で積み増し

 広島市北部で8月起きた大規模土砂災害を踏まえ県土木部は今年度、土砂災害警戒区域等の指定に必要な基礎調査を追加実施する。12月補正予算案で、およそ45カ所分に当たる3861万円を積み増しし、次年度以降の実施予定分を前倒しして調査を推進する。基礎調査結果の公表を都道府県に義務付けるなどした土砂災害防止法の改正もあり、調査の進度を上げたい考えだ。
 県は13年の土砂災害防止法の制定を受けて、16年度から区域指定の前提となる基礎調査を実施している。
 県内には土砂災害発生の恐れがある土砂災害危険個所が8689カ所あり、県は全危険個所を調査した上で、土砂災害警戒区域等の指定を目指している。このうち人家が多いなど重要性の高い3545カ所を優先して重点調査する。
 調査は昨年度末までに、重点調査個所に近接した個所を含む3296カ所で終えており、今年9月30日現在で、2344カ所を警戒区域指定している。指定済みの個所は全て重点調査個所で、重点個所では66%まで区域指定を終えている。
 広島市の土砂災害を受けて今月12日成立した改正土砂災害防止法は、土砂災害警戒区域の指定を促進するため、都道府県に対し基礎調査の結果公表を義務付けるとともに、国には都道府県、市町村を支援する努力義務を課した。
 県が行っている基礎調査はこのところ毎年約200カ所ペースで推移。県は「ふくしまの未来を拓く県土づくりプラン」で、土砂災害警戒区域指定率の目標率を、23年度の20・1%に対し32年度「50%以上」に置いているが、法改正等を踏まえて、調査の進度を早めたい考えだ。