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建通新聞社
2014/11/25

【大阪】中浜下水処理場に超高度処理設備導入

大阪市建設局は、中浜下水処理場に膜分離活性汚泥法(MBR)による超高度処理設備を導入することを決めた。2015年度から調査・検討に着手し、16〜17年度に設計、18〜20年度に工事のスケジュールを組んでいる。国内で20例ほどあり、市では初の試み。
 MBRは、通常の下水処理工程で必要な沈殿施設が不要で、施設の大幅なコンパクト化や省スペース化、低コスト化が可能となる方式。大都市部など敷地制約のある処理場での改築更新に有用な技術とされる。
 併せて、処理水を東横堀川に導くための送水管を計画。中浜下水処理場〜東横堀川までの延長4・5`に築造する。
 来年度委託予定の調査業務では、送水管の計画検討も一括。同下水処理場から大阪城間にある既存管の利用(更新方法の検討)も含め、敷設の基本的な計画を固める。
 担当者は、「調査業務の委託費は来年度当初予算に盛り込みたい」としている。
 中浜下水処理場は、市で3番目に古い下水処理場で通水後50年以上を経過しており、老朽化に伴う設備更新に合わせてMBRを導入する。同設備は、1000分の1_未満の穴の開いた膜でろ過することで、透視度が高く、大腸菌がゼロになるなど、きれいな処理水が得られるという。
 現行の処理区域は城東、東成、生野、天王寺、中央、阿倍野、東住吉区の1869f。処理能力は日量28万8000立方b。処理方式は東系が標準活性汚泥法(擬似嫌気好気活性汚泥法)、西系が標準活性汚泥法。場所は大阪市城東区中浜1ノ17ノ10。
 現在、市では、道頓堀開削400周年のイベントを予定し、東横堀川と一体での水質改善に取り組んでいる。橋下徹市長は、「平成の太閤下水も来年に供用を開始する。これにMBRが加われば、泳げるぐらいの水質にはなる」と話した。