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建通新聞社
2014/11/19

【大阪】粟ケ池工区鉄道高架部再開へ50・7億概算

大阪府都市整備部は、主要地方道美原太子線(粟ケ池工区)の道路改良に伴う鉄道高架立体交差部の事業再開を決めた。事業費に約50億7000万円を概算。高架設計は近畿日本鉄道に委託済み。今後、関係機関との調整を進め、2015年度から仮線整備に向けた用地取得に着手。16年度以降の本体着工を目指す。
 同道路改良は、美原太子線の現道を大阪外環状線(現国道170号)まで延伸する計画。平面道路部と鉄道高架部からなり、段階的に整備を進めてきた平面道路部に対して、鉄道高架部は財政状況から事業を一時休止していた。
 ただ、市道甲田桜井線の開通で交通量が増加し、安全性向上が求められるようになったため、今夏の建設事業再評価で事業再開を判断。高架設計を近鉄に委託するとともに、現在、仮線整備に伴う用地測量(3万2000平方b)の委託手続きを進めている。併せて、共同事業者となる富田林市、近鉄と事業費の負担割合などについて調整。設計協定を結んだ上で、作業を本格化させる。
 高架区間は、近鉄長野線喜志駅〜富田林駅間にある粟ケ池の西側付近。旧国道170号〜現国道170号をつなぐように整備する平面道路部の上を高架でまたぎ、交差延長は910b(うち高架構造440b)となる。
 平面道路部は、富田林市中野町〜宮町までの延長400b。これまでに粟ケ池横断部に架設する橋梁の橋台と橋脚の整備を一部終え、今後、上部工に着手する。上部工は粟ケ池内橋梁上部工事として10月末に開札したものの取りやめとなり、条件付一般競争入札とは異なる方法で年内に施工者を選定する方向だ。
 上部工を15年度上半期に完了させ、引き続き、粟ケ池から現国道170号までの平面道路部の設計などを進める。平面道路部の完成予定は18年度。
 全体事業費は約70億7000万円を概算。このうち鉄道高架部が50億7000万円、平面道路部が15億5000万円の内訳となっている。
 美原太子線は、旧美原町を起点に、富田林市を経由して太子町に至る、南河内地域北部を東西に結ぶ幹線道路。旧国道170号以東が供用済みで、さらに西に大阪外環状線まで整備する。