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建通新聞社
2014/11/12

【大阪】天王寺大和川線具体化へ準備進む 大阪市

大阪市建設局が2017年度の着工を目指す天王寺大和川線の整備事業は、駅前広場の基本設計が委託されるなど、具体化に向け準備的な作業が進みつつある。同基本設計は、道路部分の予備設計と一括して修成建設コンサルタント(大阪市北区)に委託済み。本年度中に作成し、15年度から地元調整に入るという。併せて、計画地の埋蔵文化財調査や土壌汚染調査を実施するため、来年度当初予算に調査費を盛り込む考えだ。
 同線は、高架化されたJR阪和線の地上軌道部跡に整備する都市計画道路。対象区間は、大阪南部の主要ターミナルの天王寺から大和川を結ぶJR阪和線高架沿いの延長5520b。阿倍野、東住吉、住吉の3区にまたがり、標準幅員は29bを想定する。
 北側から美章園地域、南田辺・鶴ケ丘地域、長居・我孫子地域の3地域に分け、整備イメージを整理しており、各地域で道路の断面構成が異なるのが特徴だ。
 基本的には区間中にある5駅の全てに駅前広場を整備し、駅間を1〜2本の道路でつなぐ。併せて、道路と道路の間にみどりを配置し、遊歩道や多目的広場を整備する。
 駅前広場の面積は、美章園駅2393平方b、南田辺駅5589平方b、鶴ケ丘駅3926平方b、長居駅7877平方b、我孫子町駅6234平方bを見込む。
 今後は、15年度に地元調整と並行して、埋蔵文化財調査、土壌汚染調査を実施。早ければ16年度に駅前広場の詳細設計を委託し、17年度に着工するスケジュールを組んでいる。担当者によると、「駅前広場の整備を先行するが、1年1駅のペースでも道路部分の整備着手は22年度以降になる」と見通す。
 総事業費は942億円。JR阪和線の地上軌道部跡では当初、阪神高速大阪泉北線の建設が計画されたが廃止となり、代わりに天王寺大和川線を整備することになった。