日本工業経済新聞社(埼玉)
2014/11/05
【埼玉】 第2回さいたま地域連絡会を開催
行政対象暴力の排除などを推進しているさいたま地域連絡会は10月30日、さいたま県土整備事務所で、2014年度第2回さいたま地域連絡会を開催した。さいたま県土整備事務所職員のほか、管内に事務所を置く県機関の職員や管内市職員など約35人が参加し、埼玉県警察本部捜査第四課滝澤警部補の講話を聞いたほか、不当要求に関するロールプレイング(模擬演習)を実施した。
さいたま県土整備事務所の吉田学所長は、冒頭のあいさつで「施設の耐震化・老朽化への対応や自然災害の発生に伴い、公共工事の需要が増加傾向にあります。暴力団などの資金源活動は、その時々の社会情勢に応じて多様化すると聞いており、その矛先が行政に向けられることも十分に予想されます」と危惧の念を述べた。
滝澤警部補は講話で、県内暴力団などの不当要求に対する基本的な心構えや一般的対応要領などを解説し「暴力団は、暴力団排除が進み、危機感を感じている。法律や行政の対応に敏感になっているため、さらなる対策を練る必要がある。公務員の皆様も、普段の仕事の際、不当要求への意識を頭の片隅に置いていただきたい」と要望した。
その後、DVD映写会で「鉄の砦(1部・2部)」を鑑賞し、不当要求への組織的な対応を学んだ後、休憩を挟んでロールプレイングに移った。
ロールプレイングでは、捜査第四課の刑事2人が訪問者(暴力団)役、県・市職員3人が対応者(職員)役を担当し「工事現場で転倒し眼鏡が破損したとの苦情」「郵送された書籍の返送に絡むトラブル」の2パターンを実施。職員役は、訪問者役の熱演に押されながらも、要所で適切な対応を見せていた。