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北海道建設新聞社
2014/10/31

【北海道】道内のマンション価格高騰止まらず−中央区は4000万円超 

 新築分譲マンションの価格上昇が止まらない。国土交通省のまとめによると、2008年度平均を100とした場合の北海道のマンション価格指数は、7月末の時点で133・6となっている。人件費や資材価格の高騰が影響しているとみられ、国交省では「北海道はほかの地域よりもマンションの価格上昇が顕著」(不動産市場整備課)としている。
 北海道のマンション価格指数は、13年8月に130を超え、翌9月から12月までは120台で推移。ことし1月には136まで上昇し、その後120後半から130前半での推移を続けている。一方、分譲戸建て住宅の価格指数は7月末時点で96・8。マンションと分譲戸建てを合わせた住宅全体の価格指数は100・5となっている。
 札幌市の新築マンションの販売価格は現在、平均約3500万円とされ、人気の高い中央区では4000万円を超える。円山周辺では1億円以上の高額物件も出てきており、マンション価格に限って見ればバブルともいえる状態との指摘が聞かれる。
 ただ、販売価格が上昇し、買い手が一部に限られる状況になっていることから、発売戸数は大きく減少している。住宅流通研究所によると、14年の新規発売戸数は、年間で過去最少の1200戸程度にとどまる。前年度から1000戸ほど減る見通しで、市場の急速な縮小が避けられない様子だ。
 ある分譲マンションデベロッパーの担当者は「年収300万―400万円台の世帯は、新築マンションを諦め中古マンションや郊外の戸建て住宅を買うケースが多い」と話す。先行き、新築マンション価格が下がる要素は見当たらないことから、新築マンションの富裕層向け販売の一方で、中古マンションのリノベーション事業に力を入れようとする動きが出てきている。