建通新聞社(岡山)
2014/10/31
【岡山】地域密着型PFI 倉敷市が積極導入
倉敷市は、公共施設の更新時に、サービスの向上や財政負担の縮減が期待できる事業については積極的にPFI手法を導入する。その際には地域密着型PFIを推進していく考えを示した。
公共施設白書で、今後老朽化した公共施設の更新時期が到来し、現状のまま施設を維持していくことが難しい状況になることが明らかになったため、PFIを課題解決の有効な手段の一つとして取り組みを進めていく。
なお、これまでのPFIはSPC(特定目的会社)を構成するに当たり、実績や経験の豊富な大手事業者やメガバンクが中心となる傾向があり、地域の資金が中央へ流れていたため同市では、地域の金融機関や地元業者が大手事業者との連携も含めて幅広く参加できる「地域密着型PFI」を推進する。
これにより、地域の金融機関は長期間の安定的な融資先が確保でき、資金循環が生み出される。また、地元業者は新たなビジネスチャンスが創出されることで、地域を取り巻く経済成長や雇用機会の拡大につながることが見込まれる。さらに、市にとっても地域の実情やニーズを把握している地元業者からの高い公共サービスが期待できる。
現在、中庄団地建てえ替え事業や中央斎場でPFI事業を前提に導入可能性調査を進めており、その他の施設についても協議を重ね、民間の参入が見込まれる事業か、民間事業者の経営能力および技術的能力を活用することができる事業か、法的な規制がなく民間に任せられる事業か−などを踏まえてPFI導入事業の選別を行う。なお、事業の発案については事業担当課のほか、民間事業者からの提案も受け付ける。