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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/10/29

【群馬】DB方式を取り止め 日本設計で実施設計へ 藤岡総合病院

公立藤岡総合病院新病棟建設の入札が不調となったことを受け、運営する多野藤岡医療事務市町村組合は、実施設計と施工を一括で発注するデザインビルド方式をやめ、分離発注する方針を固めた。実施設計は、基本設計を担当した日本設計(東京都新宿区)が引き続き担当する見込み。施工者は来秋あらためて数社による指名競争入札を行い選定する。これまで通り2017年7月の開院を目指す。
事業費を65億円から98億円に増額して臨んだ入札も、指名した9者中8者が辞退。辞退した業者の中には、スーパーゼネコンもあった。大型事業のため金額や技術力の比較をせず、随意契約などで施工者を決める方法は選択肢になかった。このため、一般競争に切り替えての再入札も検討したが、「スーパーゼネコンに断られた今、すぐに再入札しても引き受けるところがあるのか」との見方から断念。まずは実施設計を進め、工事内容と事業費を見直した上で、時期を改め工事を発注することにした。
来月10日に開く定例会には、実施設計費を計上する予定。組合担当者は設計者について「今後のスケジュールを考え、基本設計の内容をよく知っている業者にやってもらうのが良いと考えている」と説明。基本設計を手掛けた日本設計が、引き続き実施設計を担当する予定だ。
工事費についても設計とともに見直すが、増額は避けられない情勢。新病棟はRC造8階建て、延べ床面積2万1000uの規模を見込んでいる。工事費の膨らみを極力抑える方針だが、担当者は「すでに基本計画時から規模を縮小している。これ以上小さくすることは考えていない」と話しており、設備や工法などの見直しにより、コスト縮減を目指す。
実施設計は来秋までかかる見通し。工事費を来年11月ころに行う定例会へ上程し、承認後、再度ゼネコンを指名して入札を執行する。開院は17年7月を予定している。
計画は、病棟と外来棟が1・5qほど離れていることから、外来棟の隣に新病棟を建て集約するというもの。建設地は同市中栗須813−1。駐車場を用地に使うため、近隣に駐車場を増やす。