日本工業経済新聞社(山梨)
2014/10/29
【山梨】県町村会が県へ予算要望
県町村会(会長=渡邊凱保富士河口湖町長)はこのほど、2015年度国および県の施策・予算に関する提案・要望を県へ提出した。内容は22項目。インフラ整備では、高速道路や地域高規格道路の整備促進や県道などの改良促進などを求めた。防災・災害対策では、災害対策本部となる役場本庁舎などの耐震化に向けた支援の拡充、防災資機材購入補助制度の創設などを盛り込んでいる。
要望書を提出した渡邊会長は、県内町村は極めて厳しい財政状況にあり、「要望事項は、いずれも重要かつ喫緊の課題です。ぜひとも実現が図られるようお願いしたい」とあいさつ。横内正明知事も「できる限り実現できるよう、努力してまいります」と応じた。
主な要望事項では、防災・災害対策の強化として、災害対策本部となる役場本庁舎などの耐震化に向けた支援制度の拡充、防災資機材購入補助制度の創設など。
森林の保全対策では、県森林環境税を活用した補助制度の要件緩和や、松くい虫被害の拡大に伴う対策事業の継続と柔軟な予算対応などを要望。野生鳥獣被害対策でも、鳥獣被害防止総合対策交付金事業などの継続的な確保と制度の拡充などを求めている。
道路網の整備促進では、高速道路について、中部横断自動車道で事業中区間(新清水JCT〜増穂IC間)の早期完成、基本計画区間(北杜市〜佐久穂町)の整備計画区間への早期格上げ、中央自動車道で上野原IC以東の改築事業の早期着手、(仮)富士吉田南スマートICなどの整備促進。
地域高規格道路では、新山梨環状道路の北部区間の全線事業化と早期事業着手および東部区間の整備促進、西関東連絡道路の整備促進、甲府富士北麓連絡道路の計画路線への早期格上げなどを要望した。
治山治水事業では、県単独補助事業(小規模治山事業補助金)の早期復活、砂防事業の強化、護岸未整備箇所の整備促進などを求めている。
下水道事業については、普及率向上のため、下水道事業に対する財政措置の拡充、下水道施設耐震化および長寿命化事業の対象範囲の拡大と要件緩和、県公共下水道普及促進費補助金の要件対象率の引き上げなどを要望した。
そのほか要望書には、各町村が県道の整備促進やバイパス建設、河川の改修や護岸整備などの具体的な要望箇所を挙げ、整備促進を訴えている。