日本工業経済新聞社(群馬)
2014/10/28
【群馬】県館林土木が来月中に新掘川初弾工
県館林土木事務所は、明和町で実施する一級河川新堀川導水路河川改修事業の初弾工を11月に発注する。事業は上流部の浸水被害を防止するため、2018年度の事業完了を目指し、L1470m間の両岸に護岸工を建設していく。現在、詳細設計が大詰めの段階を迎えており、まもなくまとまる予定。工事は、指名競争入札で2、3件に分割して発注される見込みだ。
工事対象区間は、明和町入ヶ谷と館林市入ヶ谷町の境界で一級河川谷田川と十字に合流する部分を起点に南方向へL1470m進んだ国土交通省直轄の排水機場手前まで。この区間は、南から北方向の谷田川へ流れているが、水量が増えて排水機場が利根川へ排水を開始すると一転、北から南方向へと流れが変わる。
大雨などにより増水すると、邑楽町の耕作地で浸水被害が起こることから、社会資本整備総合交付金(市街地整備)を活用し、既存の護岸を河川用地内で後退させ河道を広げて、流下能力を向上させる。治水計画は建設技術研究所(東京都中央区)、詳細設計は技研コンサル(前橋市)が担当している。
細かな工事内容は現在詰めているところだが、両岸で河道掘削とブロック積工を予定しており、標準断面は約14m、最大高7mほどとなりそうだ。河川区域内であるため、用地買収はほぼ必要なく、軟弱地盤であることを考慮した工法も考えている。工事は谷田川との合流部付近から着手され、排水機場の方向へと進めていく。
事業区間には、一般県道上中森川俣停車場線の明和橋をはじめ、邑楽広域農道などの町道とを合わせ計9橋梁がある。これらについては架け替えや統合も含めた調査・検討を進めているところ。結論が出るのは、本年度末ころになりそう。なお、本年度の工事は、橋梁と関係のない箇所を予定している。
県と国は、河道拡幅と同時に排水機場の能力増強も実施しており、増水時の安全な流下を図る。