日本工業経済新聞社(茨城)
2014/10/28
【茨城】茨建協が県へ地元業者の積極活用を要望
県建設業協会(岡部英夫会長)は27日、県へ要望書を提出した。来年度当初予算や補正予算で公共事業費を大幅に拡大するよう求めたほか、災害対応や維持管理の観点から地元業者の積極活用、そして改正品確法の基本方針に沿った歩切りの禁止などを要望している。
要望活動は、現在の経済状況や公共事業費の削減における厳しい経営環境によって、自然災害における対応力の低下などを懸念して実施。
また品確法、入契法、建設業法のいわゆる担い手3法が改正された状況を踏まえ、地域の安全・安心や雇用の確保を担う地場産業の団体として役割が果たせるよう、各項目について要望した。
活動には正副会長が参加。代表して岡部会長が橋本昌知事や藤枝宏之土木部総括技監に要望書を提出し、善処を求めた。
要望に対し、橋本知事は「きちんと対応したい」と応じた後、「これからも災害に強い県土づくりを進める。また地域間を勝ち抜くにはインフラがしっかりしていなければ」と強調。
入札不調関連では「不合理な点があれば改善に努めたい」と述べる一方、「建物の工事が落札してもらえず市町村が苦労している。地元業者も協力してほしい」と円滑な施設整備へ配慮を求めた。
要望事項は次のとおり。
◆来年度当初予算、本年度補正予算における公共事業費の大幅拡大
◆災害時における対応を踏まえ社会資本の整備、維持管理を適切に行うための、地域精通度の高い地元建設業者の積極的活用
◆公共工事の品質確保促進のための基本方針に沿った措置の実施
◇担い手育成・確保のための適正な利潤が確保できるような予定価格の適正な設定(歩切り禁止)
◇ダンピング受注防止のため、低入札価格調査基準または最低制限価格の適切な設定
◇発注施工時期の平準化、工事規模、難易度、地域の実情などを踏まえた適切な工期の設定