建通新聞社
2014/10/27
【大阪】太陽の塔耐震改修工事 来年9月の議会案件
大阪府府民文化部は、日本万国博覧会記念公園にある太陽の塔の耐震改修工事について、増設工事を一括して議会承認案件として発注する考えだ。2015年9月議会に契約議案を諮りたいとしている。今後、実施設計の修正を昭和設計(大阪市北区)で行い、15年度早々の工事発注を目指す。総事業費は約9億円。
太陽の塔は、万博公園のランドマークとして公園の魅力向上に役立てるため、耐震改修と展示室の増設を計画。併せて、内部を公開することが検討されている。整備内容は有識者会議で検討され、8月26日の第3回会合で最終案を固めた。
塔本体の耐震補強のほか、最下層から上層までの順に、塔内部にあるオブジェ「生命の樹」を鑑賞できるように階段、エレベーターを整備。出入り口は塔正面の左右両側に設け、左側に階段、スロープ、外部エレベーター、右側に階段を設置。展示室、事務室、トイレは最下層に増設する。
修正設計では機械、電気設備を一括して行う。納期は15年3月20日。
今後は、総事業費の大半を工事費に充て、16年度中に耐震改修と増設を完了させ、同年度末の塔内部の一般公開を目指す。展示施設の設計と工事は別途発注となる。
太陽の塔は、1970年に開催された日本万国博覧会の会場に、故岡本太郎氏(芸術家)が制作した芸術作品の建造物。万博終了後も残されたが、耐震性の問題から内部を非公開としていた。高さは70b。場所は吹田市千里万博公園1ノ1で、大阪モノレール万博記念公園駅北側の公園内。