日本工業経済新聞社(山梨)
2014/10/24
【山梨】リニア駅周辺、来年度から計画検討
県は、リニア中央新幹線駅(甲府市大津町)の周辺に導入を構想している観光案内施設や公園、駐車場などの整備スケジュール案を県検討委員会に提示した。本年度内に周辺整備基本方針をまとめ、2015年度からは事業主体や整備内容などの整備計画の検討に着手。17年度以降にPFI導入の可否を検討する。また、駅前広場やアクセス道路、駐車場は道路事業として整備することも説明した。
県では、リニア駅周辺の整備に向けて13年度から基本方針の策定作業に着手。有識者などによる駅周辺整備検討委員会を設置して協議を行っているほか、13年度は基本方針策定(土地利用や交通体系)をランドブレインに、本年度は基本方針策定業務その1(導入機能配置や交通アクセス検討)を鰍tG都市建築・潟IオバJVへ、県から事業協力を要請されている都市再生機構が施設整備手法等検討業務を鰍tRリンケージへ委託している。これらをまとめて本年度内に基本方針を策定する。
基本方針に基づき15年度と16年度は、事業主体や整備内容、活用する補助制度などの整備計画の検討を進める。
17年度以降にはPFI導入の可否について検討。PFIを導入する場合は、実施内容案の作成・公表、実施内容の決定、事業者募集・選定を行い、事業者が実施設計や建設工事を行うことになる。PFIを導入しない場合は、従来方式として行政が実施設計を行い、建設工事を発注する。
新駅周辺には、観光案内施設や物産展示・販売施設、公園施設、展望施設、パーク&ライド駐車場、駅前広場などを配置する構想で、施設の整備や運営、管理は、施設内容やサービス、規模などを踏まえ、民間事業者や利用者の視点も考えて最適な事業手法を検討していく。
一方で、中央自動車道の(仮)甲府中央スマートICについては、本年8月に国土交通省から連結許可を受けたため、スマートIC事業として整備する。また、駅前広場やアクセス道路、パーク&ライド用駐車場については、交通結節点として新山梨環状道路やリニア駅とを結ぶアクセス道路などを一体的に整備していく必要があるため道路事業として整備し、用地買収を進めていく。スマートICは、本線から料金所までは中日本高速道路鰍ェ、料金所から一般道までは県が整備する計画で、両者が施行区分や費用負担、用地買収などを協議している。