日本工業経済新聞社(群馬)
2014/10/21
【群馬】大雪時における群馬県道路除雪行動計画の素案
第3回群馬県道路除雪会議が21日、県庁で開催され、『大雪時における群馬県道路除雪行動計画』の素案を策定した。「道路管理者にとらわれない効率的な除雪」と「豪雪地域からの配置換え」の二本柱を基本的な考え方に据え、管理区分を超えた相互除雪や効率的な除雪機械の移動配備を目指す。また、県内127カ所の雪捨て場候補地と2873qの優先除雪区間を選定した。
大雪警報発令を目安に『行動計画』による行動を開始する。ことし2月の大雪時は、各道路管理者による作業指示や区間などに一体性がなく非効率的だったとして、素案では、各道路管理者があらかじめ隣接するほかの道路管理者と調整し、管理者の垣根を超えた除雪を行っていくとしている。
管理区分を超えた相互除雪を実施し、除雪車の回送距離を抑え、効率的な除雪を実施する。また、除雪機械の保有が少ない南部での作業に支障を来したことから、県内各地域における積雪状況を踏まえた効率的な除雪機械の移動配備を行う。
雪捨て場候補地には、沼田地区の21カ所、安中地区の16カ所をはじめ、県内全域に計127カ所を選定。有事の際に迅速な対応が可能となるよう、候補地の管理者と事前調整し、必要な手続きを確認し、その簡素化も図っていく。
ことし9月時点での国・県・市町村と除雪協力会社が保有する除雪機械数は776台という状況だが、各道路管理者において新たな除雪機械の計画的な購入やレンタル機械の活用により、通常時の体制強化にも努めていく。
除雪優先区間には◇県内を縦断し隣接県に連絡する幹線道路◇本庁舎、合同庁舎、道路管理主体を連絡する道路◇主要な公共施設、警察署、防災拠点を連絡する道路−などの観点から、県内すべての高速道路(183・7q)と直轄国道(209・9q)に加え、補助国道620q、県道1221q、市町村道639qの計2873qを設定した。
除雪レベルについては、主要幹線道路は片側1車線以上の確保を基本とし、交通量の多い交差点では右折レーン、自転車歩行者が特に多い区間は歩道にも配慮する。主要幹線以外の路線は1車線+待避所を確保し、すれ違いを可能にさせる。
今後、素案に対して10月31日から11月14日までの間、県民からの意見収集を行い、11月中旬に予定する第4回会合で意見結果を踏まえた行動計画案をとりまとめる。
並行して12地区部会では地区計画案も策定する。12月上旬には通行訓練や大雪地域からの移動訓練、立往生車両の排除訓練を実施し、計画内容を確実に実行できる体制を構築していく。