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建通新聞社
2014/10/20

【大阪】御堂筋空間再編第1段階を千日前〜難波西口

大阪市は、御堂筋の道路空間再編計画で、新橋〜難波西口までの約1・2`(南側区間)の整備を優先する方針を固めた。整備は段階的に進める計画で、第1段階として千日前通〜難波西口間を先行し、2016年度中の再編完了を目指す。所管する建設局では、来年度予算編成に向け、設計委託費を要望していくとしており、早ければ15年度に設計委託、16年度に工事を発注するスケジュールを組む。
 同計画は、市長の定例会見で基本整備方針が示された。淀屋橋〜難波西口までの御堂筋延長約3・1`区間を南北の二つの区間に分け、両側の側道(緩速車線)を閉鎖し、歩行者や自転車のための空間を整備しようという試み。
 南側区間は、新橋〜難波西口までの延長約1・2`。側道を閉鎖し、車道を6車線から4車線に縮小するほか、歩道を拡幅。自転車専用の通行空間も新たに確保する。
 第1段階の千日前通(難波交差点)〜難波西口間の側道部は、西側の延長300b、東側の延長200bが再編対象。
 北側区間は淀屋橋〜新橋までの延長約1・9`。南側に比べると自動車の交通量が多いため、当面は側道の機能を維持したまま道路構造を見直すことで、歩行者と自転車の通行空間の分離を図る。その後、交通量の推移を見て側道を閉鎖する。
 今後は、10月中に基本整備方針についてのパブリックコメントを実施。昨年度と本年度の側道閉鎖に向けた社会実験の結果も踏まえ、御堂筋全体の再編計画を策定する。担当者は「できるだけ早期に北側区間も含め具体的な整備スケジュールを示したい」としている。
 御堂筋は1937年に市が拡幅して開通。電線を地中化し、イチョウ並木を植栽するなど景観に配慮した大阪のメーンストリートとして親しまれてきた。その後、2012年4月に梅田新道〜難波西口までの管理権限が国から市に移管され、国や地元商店街とともに検討してきた側道の活用策がようやく実現する運びとなる。