建通新聞社四国
2014/10/21
【徳島】建設技術センターが橋梁点検を支援
公益財団法人徳島県建設技術センター(武市修一理事長)は、美馬市と神山町が管理する橋梁の定期点検を支援する。ことし7月から橋梁などの構造物の近接目視による5年に一度の定期点検が義務化されたが、市町村の橋梁点検支援を検討している徳島県道路メンテナンス会議において、橋梁点検の一括発注の窓口となった同センターの初めての協定締結。16日には県庁で同会議の竹島睦会長(国交省徳島河川国道事務所長)の立ち会いの下、県も含めた4者で支援協定を結んだ。
協定の内容は、美馬市と神山町が管理する橋梁の点検業務で、業務を同センターが受託し、同センターは業務の積算・発注・打ち合わせ協議・業務管理・成果とりまとめを行い、成果品を市町に納品する。県は点検要領や積算資料などの基礎的資料を提供する。今回の協定の有効期間は2015年3月31日までだが、問題がなければその後1年単位で延長される。
今協定での点検橋梁の内訳は、美馬市が徳島自動車道に架かる跨道橋47橋、神山町は橋長15b以上の橋梁47橋。委託を受けて同センターは、建設コンサルタント会社に点検業務を外注する。契約方法は県に準拠する形(県入札参加資格者名簿登載で可)で入札により行う方針。なお、美馬市の高速道路跨道橋の点検は、西日本高速道路との協議で、安全面から実施時期などの制約もあることから、一部点検(5橋分)については先行して契約手続き中。
16日に行われた支援協定の締結式には、竹島会長、武市理事長のほか、牧田久美馬市長と後藤正和神山町長、飯泉嘉門知事が出席。調印後に飯泉知事は市町村の橋梁点検は人的・技術的に課題を抱えているとした上で「県の道路インフラの安全安心を県内外にアピールできるよう、技術者集団であるセンターの協力に期待している」などとあいさつ。両首長もセンターのこれら支援に期待を寄せた。
県内の市町村管理橋は9505橋。県道路メンテナンス会議では、メンテナンスサイクルをスムーズに回すよう連携を図ることにしているが、センターは今後も市町村の要請があれば、技術面から支援していく考え。