建通新聞社四国
2014/10/21
【香川】若手、女性技術者配置で実績要件緩和
四国4県のトップを切って16日、香川県庁内で改正品確法第22条に規定する「発注関係事務の運用に関する指針」(骨子案)の説明会(写真)が行われた。県内各市町の契約、建設部署の担当者らが出席。発注関係事務の適切な実施や工事の性格等に応じた入札契約方式の選択・活用について「四国地方公共工事品質確保推進協議会」事務局の四国地方整備局の担当者から説明を受けた。
骨子案は改正品確法の「発注者の責務」を踏まえた発注関係事務を適切で効率的に運用するための発注者共通の指針。ことし7月に骨子イメージ案が提示され、8月29日までに全国の地方公共団体や建設業団体等から意見聴取。これを反映させた骨子案を今月上旬から提示し11月7日まで意見を再聴取する。12月に「発注関係事務の運用に関する指針」(骨子案)を策定する。
前回の意見聴取により追加・修正された今回の骨子案には発注関係事務の各段階で考慮すべき事項や、入札契約方式の選択・活用について体系的に分かりやすくまとめた。
例えば、発注関係事務の調査設計段階では業務の性格に応じて▽価格競争方式▽総合評価落札方式▽プロポーザル方式―など具体的な入札契約方式を適切に選択するよう記載。「技術者能力の資格等による評価・活用」では前回の意見聴取を踏まえ追加・修正。保有する資格等の確認を受けた技術者を仕様書に位置付けることや、業務の性格に応じ、豊富な実績を有しない若手や女性などの技術者の配置も考慮し業務実績の要件を緩和する―などと、具体的な表現に修正。
工事発注準備段階の「適正利潤の確保のための予定価格の設定」では「歩切りの禁止」を「適正な積算に基づく設計書金額の一部を控除して予定価格とするいわゆる歩切りは行わない」と明確化した。
一方、工事の性格等に応じた入札契約方式の選択と活用について発注者は技術力や体制を踏まえつつ、工事の性格、地域の実情等に応じて多様な入札契約方式の中から適切な方式を選択、組み合わせて適用すると記載。
また、インフラの品質確保とその担い手の中長期的な育成・確保を踏まえた入札契約方式の活用例として▽地域インフラを支える建設業者を確保▽若手技術者の配置を促す▽補修の技術的課題に対応▽発注者支援―の各方式を挙げた。