トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

北海道建設新聞社
2014/10/20

【北海道】旭川市が除雪車両管理にGPS導入目指す−15年度にも試行 

 旭川市土木事業所は、携帯端末のGPS機能などを活用した市道除雪管理システムの導入を目指している。一晩に最大500台の車両が稼働する市道除雪で、車両の現在位置や移動経路をリアルタイムで把握し、作業管理を支援。作業効率化と精度向上につなげる。将来的には、大雪時の緊急車両や市民への情報伝達・提供など幅広い活用を考える。
 GPSシステムの活用は、8月にまとめた次期雪対策基本計画素案で示した展開施策の一つ。土木事業所は、次期計画が始まる2015年度の予算化を模索。実現すればシステムの設計・開発と機材調達、一部地区の運用試行に入る予定だ。
 市道除雪延長は車道で2158`。9地区に分けて共同体に委託している。全市的な大雪時には、一晩で最大500台の車両が稼働するため、進ちょくや車両運行状況の即時把握は難しく、事業者、市ともに運行記録の整理や状況把握に多くの労力を費やしている。
 このためGPS車両管理システムを導入し、車両位置や走行経路、作業時間など進ちょく状況のリアルタイムでの把握を支援。状況に応じた車両の運用、除雪忘れの防止など管理強化や効率化に役立てる考えだ。
 車両オペレーターにGPS機能付きのスマートフォンなど携帯端末を持たせ、位置情報データを数十秒単位で外部サーバーに蓄積。インターネットを通じ、事業所や各地区の除雪センターに置くコンピューターのソフトウエアで表示し、状況を即時把握する仕組みを構想している。
 ソフトウエアには、車両の現在地や走行経路の軌跡を地図情報と合わせて表示。導入費用は開発費を含めて約5000万円を試算する。
 一部地区でデータ処理や運用方法を検証後、全地区への導入を目指す。段階的に記録データを日報形式で出力する機能を加え、運行記録の整理など事業者の煩雑な事務作業の軽減につなげる考え。
 将来的には消防・救急など緊急車両、市民への情報提供ツールとしての活用を見込む。地図情報の電子化が広がっていることを考慮し、多様な形式に対応する拡張性や応用性の高いシステム構築を目指す。