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日本工業経済新聞社(山梨)
2014/10/17

【山梨】リニア工事計画が認可

 国土交通省は17日、東海旅客鉄道梶iJR東海)に対してリニア中央新幹線の品川・名古屋間の工事実施計画(その1)を認可し、JR東海が工事に着手した。今後は測量設計や事業説明会などを経て着工し、2027年(平成39年)の開業を目指す。一方、17日には地元の県および沿線市町がリニア担当者の連絡会議を開催し、用地取得に向けてスケジュールなどを協議した。

 国土交通大臣が認可した工事実施計画(その1)は、隧道や橋梁、停車場(駅)など土木構造物が中心で、工事費は4兆158億2000万円。
 開業関係の設備分は「その2」として今後、JR東海が申請する。車両費を含む総工事費(山梨リニア実験線既設分は除く)は5兆5235億5000万円。
 実施計画(その1)によると、線路延長は285・6q。構造物の延長は、トンネル246・6q、高架橋23・6q、橋梁11・3q、路盤4・1q。
 工事計画のうち、山梨県内の主なものは、トンネルが南アルプス隧道(2万5019m)、橋梁が釜無川橋梁(751m)、笛吹川・濁川橋梁(418m)、早川橋梁(400m)など。
 認可が得られたためJR東海は今後、事業説明会や工事説明会などを開催し、測量、設計、用地取得などを進めて着工し、2027年(平成39年)の工事完了を目指す。
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 一方、地元の県および沿線市町は、本格化する県内リニア建設事業に対応するため、リニア担当課長などによる連絡会議を17日に甲府市の県庁で開催。用地取得業務のスケジュールや概要を話し合った。
 県によると、JR東海が今後、各地区で事業説明会を開催して事業などを周知。用地立ち入り同意を得て測量・設計を行う。約1年後の来年秋から用地説明会、用地測量、物件調査、用地交渉、補償を進め、ある程度用地がまとまったところから工事に着手する。
 実際の用地取得業務は、JRと県が受託協定を締結する。両者で役割を分担し、県では地元の事情に精通していなければできない用地交渉業務を中心に受託するとともに、必要な年度別の用地取得計画の作成や用地説明会の開催などを行う。協定期間は、27年度の営業開始に間に合うよう5年程度を想定している。