北海道建設新聞社
2014/10/10
【北海道】一括審査方式で受発注者ともに負担軽減−開発局が上半期に136件
北海道開発局は、2014年度上半期(4―9月)に136件の工事を一括審査方式で発注した。延べ1464者が入札に参加したが、工事内容が同種だったり施工地域が近接するなどの工事をまとめて審査することで、実際に審査したのは4割の602者にとどまり、受発注者双方の負担軽減と評価作業の省力化に効果をもたらした。
公告件数や開札結果などを本紙が集計。13年度末に発注したゼロ国債などの補正関連工事も含めた。
一括審査方式は、複数の工事で提出資料を共通化する取り組み。参加業者は、審査の共通化により、施工計画などの技術資料を作成する負担が減る。一方、配置予定技術者は1人に限定されるため、落札できる工事は1件に限られる。試行導入した13年度は27件の工事に採用し、10組を審査した。
14年度は上半期だけで工事136件、54組を審査。工種別の内訳は、一般土木が最も多く86件、37組で全体の約6割を占めた。このほか舗装が39件、14組、塗装(道路区画線)が11件、3組だった。
主な工事を見ると、函館開建が函館・江差自動車道渡島トンネル、札幌開建が千歳川遊水地、帯広開建が十勝川改修などに採用した。
一括審査方式での発注により、複数の工事をまとめて審査するために資料提出を求めたのは54組にとどまった。結果として862者の審査が省略され、受注者の負担軽減と発注者の事務手続き削減につながった。