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建通新聞社
2014/10/09

【大阪】住吉市民病院用地再募集で売却・部分利用可

大阪市は、市立住吉市民病院用地約1・6fへの民間病院誘致に向けた事業提案(プロポーザル)に当たり、土地の部分利用や売却による活用を認めるなど事業者の裁量により自由度を持たせる条件に見直し、再公示した。11月5〜11日に応募申し込みを受け付け、12月に事業予定者を決める。前回公募では条件が折り合わず、選定後に事業予定者が辞退していた。
 再公募では、前回、50年間の定期借地による貸し付けに限るとしていた土地の利用形態を、30〜50年間の事業用定期借地権の設定か売却も可とし、併せて土地の一括利用以外に部分利用を認めた。このほか、移譲できる許可病床数を100床(一般病床)に設定。現存する建物は現状有姿での引き渡しとし、解体撤去は事業者が行うが、撤去費用は土地の売買代金か賃料と相殺することが条件に盛り込まれた。
 住吉市民病院は、閉院に当たって民間病院を誘致する条件が市議会で付され、昨年12月に医療法人仁悠会(八尾市山本町1ノ7ノ20)を事業予定者として選定したが辞退。小児科医の人数確保などで折り合わなかったとされ、再公募に向け条件の見直しを急いでいた。小児科医の人数確保の項目は今回削除されている。
 再公示したプロポでは、施設整備計画や収支計画、まちの活性化などの提案を審査し、事業予定者を決定する。土地の売買代金、賃料については大阪市民病院機構が不動産鑑定を実施し決定することとし、事業者に価格提案を求めない。
 同病院用地は大阪市住之江区東加賀屋1ノ2ノ16の敷地1万5730平方b。主な既存施設は本館、北館、西館など。総延べ床面積は1万1365平方b。用途地域は準工業。容積率は200%(建ぺい率80%+10%)となっている。
 担当者は「年内には事業予定者を決定し、早期供用を求めたい」と話すが、2016年4月としていた当初の開院スケジュールは遅れそうだ。