日本工業経済新聞社(群馬)
2014/10/08
【群馬】前橋市内の吊り天井の撤去工は残49棟で実施
文部科学省が学校施設の天井等落下防止対策の推進に取り組んでいる中、前橋市立の小・中学校施設に、つり天井を有する施設が49棟あることが分かった。本年度は11棟の撤去工事に取り組む予定で、残る38棟のつり天井撤去工事は来年度以降、計画的に進めていく。本年度着手する11棟のうち6棟は体育館の耐震補強工事と併せてすでに発注済み。このほか5棟の撤去工事は今後、指名競争入札で発注する。
これから発注となる対象校は、敷島小、元総社北小、天神小、城東小、箱田中の5校5棟。いずれも体育館つり天井撤去工事の単発発注で、指名競争入札により年内中に発注する。
つり天井を有する施設の多くは屋内運動場で、運動場内全面に足場を組み、撤去工事に着手する。工事期間中は、施設を利用できなくなるため学校側や利用団体などと調整しつつ着工時期を定める。工期は4カ月程度を予定している。
国は、東日本大震災によって非構造部材へ甚大な被害が発生したことなどを背景に、2013年度に屋内運動場における天井等落下防止対策の推進を各機関へ通知。文部科学省によれば、屋内運動場の天井落下防止対策は、15年度までの速やかな完了を目指すことを各機関へ呼びかけているが、本年度当初時点での全国小中学校における、つり天井を有する屋内運動場等では6222棟が対策未実施だった。県内でもつり天井を有する屋内運動場で対策未実施は147棟となり、国が目指す目標年度までの対策完了は全国的にも難しい状況。
前橋市は、今後の対策促進について「予算状況なども考慮しながら計画的に進めたい」とした。