日本工業経済新聞社(山梨)
2014/10/07
【山梨】新環状道路東部で下部工着手
県県土整備部は、新山梨環状道路の東部区間および北部区間の整備進捗状況を県議会土木森林環境委員会に説明した。県施行の東部区間(1期および2期。甲府市西下条町〜笛吹市石和町広瀬、L7・1q)については全区間を事業化しており、1期では橋梁下部工に着手するとともに用地取得を推進。2期では地元説明会を経て設計のための測量に着手した。国施行の北部区間については2015年度の新規事業化を要望している。
新山梨環状道路は、国道20号甲府バイパスの渋滞緩和や住民の利便性向上などを目的に計画され、南部区間および西部区間は供用。
東部区間および北部区間は13年3月に都市計画決定され、県施行の東部区間は13年度に1期区間(甲府市西下条町〜落合町、1・6q)を先行して事業化。地質調査、地形測量、用地測量、橋梁予備設計、道路詳細設計、函渠詳細設計、景観検討業務、用地取得などを進め、このほど甲府市小曲地内で蛭沢川橋(仮)の下部工に着手した。今後も用地取得などを進めていく。
また、1期区間から北東側の2期区間(甲府市落合町〜笛吹市石和町広瀬。L5・5q)は14年度に新規事業化。10地区で地元説明会を開催し事業への理解を求めるとともに、設計のための測量に着手した。
東部区間の事業費は総額で350億円から400億円を見込んでおり、地元の協力を得るとともに予算の確保に努め事業進捗を図っていく。
県では東部区間を10数年で完成させたい意向だが、東部区間は供用している南部区間と接続し、甲府市大津町に計画されているリニア中央新幹線駅へのアクセス道路にもなるため、27年度(平成39年度)のリニア開業までには完成させる目標で事業を進める。
一方、国施行の北部区間(笛吹市石和町広瀬〜甲斐市宇津谷、約17q)については、1996年(平成8年)に甲斐市宇津谷から甲斐市牛句まで約5qが整備区間に指定され、また全線が13年3月に都市計画決定された。県では北部区間についても東部区間と同様にリニア開業までの全線供用を目指しており、14年度の全区間の新規事業化を国などへ働きかけている。
北部区間の優先整備区間については、東部区間が全線で事業化されたことや、新環状道路と甲府市桜井町で接続する西関東連絡道路の整備が進んでいることなどを踏まえ、東部区間と接続する笛吹市石和町広瀬から甲府市塚原町までを優先区間として整備することを求めている。