日本工業経済新聞社(群馬)
2014/10/06
【群馬】太田市が西部幹線に注力
太田市の清水聖義市長は、市施行の都市計画道路太田西部幹線の用地買収がほぼ完了したことから、これから整備に力を注ぐ方針を示した。現在は、全体L6150qのうち、主要地方道前橋館林線から一般県道飯田境東線までの間L2000mを先行着手し、部分的に側溝の移設や下層路盤までの整備。来年度からは工事費を大きく確保し、開通に向けて進捗を図る。
清水市長は、1日に開かれた建設業労働災害防止協会群馬県支部太田分会の安全大会のあいさつで、この方針を口にした。
太田西部幹線は、寺井町の主要地方道太田大間々線バイパスとの交差部を起点に南方向へと延び、主要地方道前橋館林線と一般県道太田境東線と平面交差し、下田島町の国道354号バイパスを終点とする全長6150m・W27mで計画されている環状道路。標準幅員25mの街路と比べ、歩道幅員をやや広めに確保している。
このうち、先行区間L2000mは、別所町を走る前橋館林線の新田村田町交差点から南へ延び、東京電力東毛変電所西を南下し、宝泉中学校の西で太田境東線と交差するまでの区間。これまでは、ルート上にある未買収地が事業の重要区間だったため、開通のめどが立っていなかったが、9月に用地買収が大きく前進したため、来年度に工事の進展を見込める状況になったという。市長も重要路線と考えており、優先的な予算配分を行うとみられる。
現状は、一部の詳細設計が作成されているものの、実際の整備は側溝の移設や下層路盤までにとどまり、進捗率も低い状況にある。
本年度については、当初予算で予算を確保した2工事を予定しており、上期に1件を発注。別所町でL60mの側溝工と下層路盤工などが進行中で、同様の工事内容をもう1工事(L40m)この現場付近で発注すべく、入札に向けて準備を進めている。市都市計画課によると、本年度内の補正予算による事業費の増額は予定していないという。
このL2000m区間以外をみると、前橋館林線以北の新田東部工業団地内では、団地造成とともにL約1000mを整備した。
また、清水市長はあいさつの中で、太田東部幹線にも言及。太田西部幹線と並ぶ重要路線と捉えており、事業進捗を図ると強調した。
太田東部幹線は、石原町の国道122号を起点に都市計画道路矢場古戸線までを結ぶL1620m・W25mの東西4車線道路。地元同意が得られず、事業を中断していたが、再開に向け調整が進んでいる。