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建通新聞社(神奈川)
2014/10/02

【神奈川】神奈川県 急傾斜地の崩壊対策の整備率は51%

  神奈川県県土整備局は、県議会建設常任委員会で県の土砂災害対策の取り組みを説明した。急傾斜地の崩壊対策の整備率は約51%となっている。
 8月20日に広島市で発生した大規模な土砂災害を踏まえ、県の状況を報告したもの。
 土砂災害対策施設の整備状況は「急傾斜地の崩壊」が2511カ所の整備対象に対して、整備済みは1281カ所。整備率は約51%。「土石流」が705カ所の整備対象に対して、整備済みは203カ所。整備率は約29%。「地滑り」が37カ所の整備対象に対して、整備済みは13カ所。整備率は約35%。
 整備の進め方は、「急傾斜地の崩壊」「土石流」について住宅の立地状況、福祉施設の有無などを考慮して優先度の高い箇所から順次コンクリート擁壁や砂防ダムを整備中。また、砂防ダムの工事では「透過型砂防ダム」を積極的に適用しているとする。
 「地滑り」については、家屋の塀などの構造物に、ひび割れや傾斜が確認されるなど、前兆現象が生じている場合に、進行を抑えるための杭の設置を行っている説明した。

※中見出し 土砂災害警戒指定は残り4千カ所

 このほか、ソフト対策として、土砂災害警戒区域の指定状況やハザードマップの配布状況などを説明した。
 「土砂災害警戒区域等」の指定は、「急傾斜地の崩壊」「土石流」を先行して実施。「急傾斜地の崩壊」については、崖地周辺に住宅の密集地が多い県東部から実施。「土石流」については、地形が急で係留が多い県の西部から指定を進めているとする。
 土砂災害警戒区域の指定が必要な区域は現時点で約1万0800カ所と見込む。残りは約4000カ所と想定。このうち、9割は基礎調査に着手済みで、残り1割も2015年度に着手する予定。