建通新聞社四国
2014/09/30
【徳島】県公共建築物長寿命化でモデル調査
徳島県は、「公共建築物長寿命化モデル調査事業」に着手する。2014年度末までの策定を目指している県公共施設等総合管理計画や15年度以降順次策定する個別施設計画に反映させるための基礎資料とする。9月補正予算案に委託費700万円を盛り込んでおり、予算確定後、速やかに業務を外注する考え。
同モデル調査では、県が管理する庁舎、学校施設、警察施設を1つずつ抽出し、対象施設の詳細な現況調査や点検・保全・長寿命化対策などを検討する。詳細な現況調査は、ビームス(BIMMS)といわれる保全マネジメントシステムにのっかり、必要な項目を調査する形で進めることにしている。
調査内容は庁内組織(建築物長寿命化担当者ワーキンググループ)で精査され、施設調査・点検マニュアルやライフサイクルコスト縮減モデル、個別施設計画モデルの策定につなげる。策定されたこれら成果や詳細な現況調査の取り組み過程などは、14年度中の策定を目指している県公共施設等総合管理計画に盛り込まれる公共施設の「現況および将来見通し」「在り方見通し検討・数値目標」「施設管理の基本的な考え方」や、15年度以降順次策定が進められる個別施設計画(施設類型ごとのメンテナンスリサイクル実施計画)のとりまとめに活用される。
県は、老朽化が進む公共施設などの在り方を抜本的に見直すため、建物や道路・橋梁などのインフラを含む全ての県有施設を対象とした「総合管理計画」の策定に着手している。同計画では所有施設の現状把握と課題分析、それに伴う施設全体の維持管理に関する10年以上の基本的な方針を求める。
また、計画策定に当たっては類似施設の統廃合や既存ストックの有効活用を含めた在り方の抜本的見直しと並行して行うほか、別途、個別施設計画も関係省庁からの指針に基づき並行して策定することにしている。