建通新聞社四国
2014/09/19
【香川】若年労働者の人材育成で賃金補助
香川県は、建設工事に係る若年建設労働者の確保・育成を図るために独自の制度として建設工事人材育成確保育成モデル事業に乗り出す。県の一般会計9月補正予算案に新規に賃金の一部補助などの所要額1000万円を計上。議会承認が得られれば、より詳細な補助金交付要綱の作成や、建設業者に負担のかからない簡易な申請様式などを早急に示す考えだ。14年度はモデル事業として試行的に実施、これを検証しつつ、15年度以降の本格実施の有無を判断する。
2012年度調査で建設業に従事する29歳以下の割合は全国、香川県ともに10・3%と、若年建設労働者の割合は1割程度で少ない。このため香川県では利用件数の比較的多い国の建設労働者確保育成助成金を活用し、これをベースに国の助成を受けた建設業者が引き続き当該建設労働者を雇用し人材育成を行う場合に、独自スキームとして賃金の一部を補助する。
補助対象は1社1人で30社、30人相当の申請を想定しており、各社に人材育成計画を提出してもらう。補助金額は厚生労働省の人材育成の助成メニューの1時間当たりの単価を参考に、1人1時間600円算定。補助限度額は1人当たり1日8時間、1カ月20時間×3カ月の計算で480時間としており、建設業の許可を有し、その主たる営業所が県内にある県知事許可業者と大臣許可業者を対象にする。このため若年建設労働者の1人当たりの補助上限額は28万8000円(600円×480時間)になる。
申請様式は出来るだけ簡易なものとする県の方針から、同書類に添付する人材育成計画書も建設企業が人材育成を行う、期間や時間、育成目標、これを達成するための手法など最低限必要なのものとする考えだ。