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建通新聞社(神奈川)
2014/09/18

【神奈川】神奈川県環境農政局 14年度の施工は0・7` 「古都緑地等緊急防災対策事業

 神奈川県環境農政局は、2014年度から新規に開始した「古都緑地等緊急防災対策事業」で、本年度は約700bを施工。検討対象は約12`で、対策が必要な箇所で測量を行い、順次施工する。県議会で金子眞理子局長が一般質問に答えた。
 県は、歴史上意義のある建造物の周囲の自然環境のうち、特に重要な地域を「保存すべき歴史的風土特別保存地区」としており、このうち県が所有する緑地(古都緑地)は約128fある(12年度末時点)。全域が鎌倉市内。
 このうち、傾斜がきつく民家に隣接している地域は、土砂崩れ、落石、倒木の危険が大きく、家屋損害や人的被害などに直結するリスクが高い。緊急性の高い地域は約35・5f、距離にして約21`あるとされる。うち、9`は対策が完了。残り12`を本年度からの緊急防災対策事業の対象とする。これらの地域の防災工事や樹木管理などの維持管理を集中的に強化実施。落石などの事故防止を図り、予防的な維持管理を実現する。重点的な防災工事は、14〜20年度で集中的に実施する計画。以後も、必要に応じた防災工事を行う。
 12`のうち、落石などが発生し、すぐに対策が必要と見られる約1・2`で測量を実施済み。このうちの約0・7`で初年度の対策を施す。極楽寺地区(鎌倉市極楽寺)、妙本寺・衣張山地区(鎌倉市大町)、名越切通し地区での法面災害防除工などを予定している。
 今後、「順次測量などを行い、緊急性の高い地区から対策を施したい」としている。