建通新聞社
2014/09/18
【大阪】阪神高速 Uリブ鋼床版補強共同研究者募る
阪神高速道路会社は、「閉断面リブ鋼床版補強の施工に関する共同研究」の共同研究者を募集する。閉断面リブ(Uリブ)鋼床版に対する大規模修繕の手法として、鋼床版下面から施工が完結する補強法(下面補強法)を共同開発するもので、企画書を10月15日まで受け付ける。研究期間は1年程度。共同研究成果を反映した工事を総合評価方式で発注する場合に、共同研究者には技術評価点の加点措置を行う。
鋼床版は軽量で架設が容易など利点が多く、阪神高速で多数採用されているが、近年、Uリブ鋼床版における疲労亀裂が顕在化している。同社はデッキプレート貫通亀裂の予防として、SFRC舗装による補強を主として実施しているが、その施工に当たっては長時間の車線規制による高速道路上の交通影響が大きいことから、規制を伴わない対策工法の開発が課題となっている。
このような背景から同社は、下面補強法について開発し、室内試験による基本性能の確認を行ってきた。今回、実橋への適用を目指し、下面補強法の@施工効率化(機械化含む)の視点による改良A品質向上策B改善策−に着目した新技術の開発に係る共同研究者を募集することとした。
参画条件は大学、研究機関、民間企業、公益法人などで、特定JVでの応募も可。過去15年間に高速道路のUリブ鋼床版に関する設計・施工の実績が必要。技術開発については等分負担、現場試験については同社の全額負担を基本とする。現場試験は湾岸線六甲アイランド北ランプ付近(神戸市東灘区)で行う予定。
大規模更新・修繕に向けた共同研究では、前回、15号堺線・難波付近での既設橋脚基礎の更新技術を開発することを目的とした「既設橋脚基礎(鋼製フーチング)の更新に係る施工技術に関する共同研究」について募集し、8月に大成建設と鴻池組の2社を共同研究者に決定している。