建通新聞社
2014/09/11
【大阪】構造物施工固め工区割検討 淀川左岸線2期
大阪市建設局は、淀川左岸線2期事業について年内に構造物の施工方法を固めた上で、工区割りを検討し、2015年度にも工事を発注する考えだ。現在、構造物の施工方法を検討する技術検討委員会(第6回会合)の開催に向け、日程調整を急いでいるという。
淀川左岸線2期は、大阪市此花区高見1丁目〜北区豊崎6丁目までの延長4・3`区間に計画。幅員は約25b。本体部を地下構造による4車線とし、ランプ部を掘割構造と高架構造で築造する。
市と阪神高速道路会社の合併施行により20年度の完成を目指しており、これまでに開削トンネル部の詳細設計などを作成。本年度は橋梁設計のほか、環境調査、土質調査などを委託済み。
橋梁設計は中央コンサルタンツ(大阪市中央区)が年度末まで担当。淀川左岸線2期区間と接続するランプ橋梁(豊崎入路橋、十三バイパススロープ橋)の予備設計を行うほか、トンネル部との取り合いを整理し、概算工事費を算出する。
豊崎入路橋は、新御堂筋との接続部に位置し、橋長は225b。幅員は車道部7b、歩道部2bで、基礎は杭。設計荷重はB活荷重を想定。十三バイパススロープ橋は橋長90b、幅員2・5b。設計範囲は歩道部との取り合い部分のみとなる。
淀川左岸線2期は、広域幹線道路ネットワークの形成や都心北部地域の交通混雑緩和のため、1996年に都市計画決定された。当時の阪神高速道路公団が2000年から事業を実施し、その後、13年に1期事業を完了。引き続き、2期事業への準備として構造検討や各種構造物の設計、環境調査などを進めている。
構造物の施工方法については、2期区間の道路本体が淀川堤防と一体的な構造形状となるため、河川堤防としての安全性を確保する必要があり、専門家や学識者を交え審議してきた。
担当者は、「次の会合で施工方法が固まれば着工準備を急ぎたいが、工事を発注する前に2期計画以降の延伸部との取り合いをはっきりさせる必要がある」と話す。