日本工業経済新聞社(群馬)
2014/09/05
【群馬】県沼田土木が県道片品水上線でスノーシェッドを新設
県沼田土木事務所は、本年度から片品村戸倉地内を走る主要地方道水上片品線のL240mでスノーシェッドの新設工事に着手する。工事は、L240mを1工区80m程度の計3工区に分けて進捗する計画。第1期工区はL約90mを見込み、このうち、本年度はL10m程度で上部工と下部工に分割し、指名競争入札で発注する。下部工は近く、上部工も今月末までに指名通知する。第1期工区分の総事業費は約4億円で、2017年度の完成を目指す。
水上片品線には途中、笠科川を跨ぐ西栗橋付近から北側L約1000m区間でスノーシェッドが整備されているが、途中のL240m区間は未整備状態となっている。西栗橋側から北へL90mを第1期工区として本年度から工事に着手する。第1期工区の設計は、2013年度に日本工営(東京都千代田区)が作成した。
第1期工区は、上部工をPCプレキャスト逆L型で、下部工を山側・谷側一体型構造(深礎杭基礎)でそれぞれ予定。路幅員は6・5mで、支間長は7・78m、柱高は4・3mとなる。深礎杭は、鋼製ライナープレートを巻きながら、L7・5m〜9・5mの杭(φ2m)を20本設置する。スノーシェッドとして活用するものの、山側法面に浮き石があるため、性能は落石があっても問題のないようロックシェッド並のものを整備する。
本年度の工事は、上部工をL10m程度横締めしていくことから、その1スパン分L10・5mで工事を実施する計画。今回の工事区間では、深礎杭の打設は行わない。
第1期工区L約90mは17年度の完成を目途としており、その後もL80m程度を2期工区、3期工区とそれぞれ位置付け、工区ごとに事業化しながら新設していく。
工事区間は、冬季の積雪により封鎖されているが、解除後に山側からの雪崩によって道がふさがれるという被害が生じ、年度によっては前後区間へ監視員を配備することもある。そのため、雪崩による通行止め解消を目的に工事が計画された。