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建通新聞社
2014/09/02

【大阪】土砂災害区域指定前倒し6千カ所 大阪府

大阪府都市整備部は、2016年度としていた土砂災害警戒区域と特別警戒区域の指定完了目標を前倒しするため、基礎調査の委託費の確保や住民説明に向けての準備に入った。基礎調査が必要な区域は府内約8000カ所を見込む。うち7〜8割(約6000カ所)の早期指定を目指すという。広島市北部の土砂災害を受けた取り組み。
 土砂災害の指定区域は、土砂災害防止法に基づくもので、同部では毎年定期的に基礎調査を実施し、順次指定を進めている。現時点の府内での指定区域の累計は3760カ所。16年度末までに6000カ所の指定を終える計画だったが、これを前倒しする。
 区域指定に当たっては、内部の机上調査で必要と判定された場所について基礎調査を実施し、指定区域を決める。机上調査は完了済みで、府内約8000カ所で基礎調査が必要とされた。
 担当者は、「広島で発生した1時間70〜80_の降雨は府内でも起こっている。降雨時間が長ければ同様の災害がいつ発生してもおかしくない。区域指定で土地の価値が下がることを懸念する声もあるが、財産は命あってのもの。早急に対応していきたい」と話す。
 指定区域は、危険性の高い場所としてハザードマップに記され住民に周知することができるほか、ハード面での土砂災害対策も重点的に実施される。9月3日には第1回大阪府土砂災害対策審議会を開き、過去2年間の対策状況の中間報告と、広島の土砂災害を踏まえた今後の府域での有効な対策について、有識者に意見を求める。