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建通新聞社(静岡)
2014/08/29

【静岡】県 強靭化地域計画策定がスタート 検討委が初会合

  静岡県は、国土強靭(きょうじん)化基本法に基づく「静岡県国土強靭化地域計画」の策定に着手した。26日、地域計画検討委員会(委員長、鈴木亨危機管理部理事)の初会合を開き、計画で想定する災害に南海トラフ巨大地震、富士山噴火の二つを中心に据えるとした取り組み方針を固めた。9月11日に上部組織となる推進本部(本部長、川勝知事)も発足させ、今回の方針を決定、2015年3月をめどに計画を決定する予定でいる。
県は、「地域計画」を策定する地方自治体を支援するモデル調査の実施団体(第1次)として選定されている。地域計画の検討過程をモデル事例として、他の自治体の計画策定の参考にしてもらうことになっている。
 県では計画策定に当たって、部局横断的に検討を進めるため、部長クラスで構成する国土強靭化推進本部、課長クラスで構成する地域計画検討委員会、班長クラスで構成するワーキンググループを設置することにした。
 検討委員会の初会合では、取り組み方針を事務局が説明。計画が想定する災害について、南海トラフ巨大地震、富士山噴火の二つを中心とし、合わせて頻発する風水害などの大規模自然災害も対象とする。また目標について、基本目標は国が示す4項目(人命の保護など)、「事前に備えるべき目標」は国が示す「事前に備えるべき目標」8項目に加え、県独自の目標として「内陸のフロンティアを拓(ひら)く取組」が目指す「防災・減災と地域成長を両立させた魅力ある地域づくり」を含め計9項目とするよう、それぞれ提案した。
 今後、9月11日開催の推進本部で取り組み方針を決定し、年内にワーキンググループを3回程度開いてリスクシナリオ、脆弱(ぜいじゃ)性の分析・評価、対応方針を検討し、来年1月にも計画素案をまとめる。有識者などの意見を聞いた上で、3月をめどに地域計画を決定する予定でいる。
 「国土強靭化地域計画」は、基本法に基づいて都道府県や市町村が定めるもので、最も上位に置かれて、さまざまな分野の計画の指針となる、いわゆる「アンブレラ計画」の性格を持つ。
(2014/8/29)