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建通新聞社
2014/08/28

【大阪】保全対象220施設の修繕で多様な入札方式

国が取り組む多様な入札契約方式モデル事業の支援対象先として選定された大阪府住宅まちづくり部は、今後、国から派遣される支援事業者と新たな入札契約方式について内容を詰め、2016年度からの運用にこぎ着けたいとしている。具体的には、同部公共建築室が管理する保全対象施設約220カ所の修繕工事を対象に、複数年契約や複数箇所をまとめて発注する方式を検討する。
 保全対象施設は、府民センタービルや保健所、庁舎などの府有施設。学校、住宅、警察施設は除く。修繕工事は年間300件程度あり、修繕費は約1億8000万円で推移。水漏れや小規模な補修工事が大半で、多くは所管課が案件ごとに施工業者を選定(随意契約)し、修繕を行っている。
 これを集約化して、2〜3年の単位で発注することで、事務作業の簡素化やコスト縮減につなげることが大きな狙いだ。
 担当者は、「近くの施設をまとめることで請け負う側にとってもスケールメリットが出る。役所の事務作業の効率化だけでなく、地域建設業の経営の安定化、ひいては人材の育成にもつながる」と話す。
 同事業は、品確法の改正に伴い地域の実情に応じた多様な入札契約方式の活用が可能となったことを受け、国土交通省がモデル事業を行う自治体に対して、専門家や実務者を派遣する取り組み。
 支援対象には、大阪府のほか、愛知県新城市、相模原市、宮城県、秋田県大仙市の4団体も選定された。
 支援者の公募は9月上旬に開始し、10月上旬に決定する予定。支援期間は15年3月末まで。