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　松山市が外注する建物耐震診断の入札で、応札者の辞退が相次ぎ入札が成立しない事態が発生している。要因は構造設計技術者の繁忙にあり、市では委託時期を遅らせるなど、設計業者の手持ち業務の推移を見ながら、再発注時期を検討する方針。
　松山市は、耐震診断の委託業務を指名競争入札で実施しており、６月下旬から８月上旬にかけて７件の耐震診断を発注。うちラーメン構造の比較的診断が簡易な建物１件については、入札が成立したものの、６件で入札参加者が辞退し中止となった。市では委託内容を見直したり、個別案件を複数件まとめて発注するなど、入札形式を変更して再発注したが、同様に辞退者が発生し入札中止をやむなくされた。
　市は、入札参加者に聞き取り調査を行った結果、辞退の要因は「構造設計技術者」不足により、「受注しても手が回らない」とのことから入札参加を辞退する状況が明らかとなった。
　松山市の指名業者がおおむね県と同じ業者となり、県が同時期に県立高校13校16件などの耐震診断を委託したことも、設計業者の繁忙時期を集中させることとなり、受注回避となった。
　今後、市では委託時期を遅らせるなど、設計業者の手持ち業務の推移を見ながら、再発注時期を検討する方針。
　建物耐震診断を委託する施設は次の通り。
　▽松山斎場(食場町甲２)−鉄筋コンクリート造２階建て延べ１８５０平方�b▽市営上屋１号(海岸通１４５５)−鉄筋コンクリート造平屋１４９０平方�b▽松山港務所(三津１)−鉄筋コンクリート造２階建て延べ２００平方�b▽二番町駐車場(二番町)−鉄骨耐火被膜構造７階８層延べ６１９４平方�b▽和気学校共同調理場(太山寺町６７１)−鉄骨造平屋７００平方�b▽たちばな学校共同調理場(針田町２０９)−鉄骨造平屋４６３平方�b▽興居島学校共同調理場(泊町甲４２５)−鉄骨造平屋２３１平方�b▽垣生学校共同調理場(西垣生町７５６)−鉄骨造平屋５６３平方�b▽湯山学校給食共同調理場(溝辺町甲４９９)−鉄骨造平屋４３７平方�b▽日浦学校給食共同調理場(河中町甲７９)−鉄骨造平屋90平方�b▽久米学校給食共同調理場(鷹子町20)−鉄骨造平屋７２５平方�b▽八坂学校給食共同調理場(湯渡町４)−鉄筋コンクリート・コンクリートブロック造平屋３７４平方�b▽浮穴学校給食共同調理場(森松町８３２)−鉄骨造平屋５７８平方�b