建通新聞社
2014/08/22
【大阪】森ノ宮医療2期建設など計画策定 咲洲地区
咲洲コスモスクエア地区(大阪市住之江区)で今後予定される民間開発の整備計画と帰宅困難者対策などの安全確保計画が策定された。8月6日に行われた大阪コスモスクエア駅周辺地域都市再生緊急整備協議会の第1回会合で承認されたもので、整備計画では、森ノ宮医療大学2期建設事業とコスモスクエア駅前複合一体開発事業が盛り込まれた。
森ノ宮医療大学2期建設事業は、現在地南側の敷地約8300平方bにキャンパスを拡張する計画で、昨年度に学校法人森ノ宮医療学園が敷地を購入済み。2016年の竣工を目指す。大学の現住所は大阪市住之江区南港北1ノ39ノ1。
コスモスクエア駅前複合一体開発事業は、周辺の埋め立て処分地約5f(5区画)を対象に、土地売却による一体的な複合開発を計画。現在、事業者公募に備えた事前調査を実施中で、大阪市が9月29日までの期限で提案を受け付けている。
処分地は大阪市と大阪港トランスポートシステムの所有。推定単価による売却総額は76億円を見込む。開発施設の着工は15年度以降になる。
民間施設の建設と併せて、デッキやキャナル(人工運河)沿いの歩行者通路などを活用した歩行者ネットワークの整備も検討される。
安全確保計画は、咲洲コスモスクエア地区約53fが都市再生緊急地域整備地域に指定されていることから、東日本大震災後の法改正を受け、ソフト面から災害時の帰宅困難者対策を定めるもの。
帰宅困難者の退避施設には、インテックス大阪、アジア太平洋トレードセンター(ATC)、森ノ宮医療大学の既存3施設と、今後建設する予定の最先端低体温研究施設(設置主体・桂輝会)を含めた全4施設が位置付けられた。
うち最先端低体温研究施設については、けが人の対応ができる退避施設として、飲料水の提供が可能となるような施設整備を求める。
大阪コスモスクエア駅周辺地域都市再生緊急整備協議会は、大阪府、大阪市、国土交通省、民間事業者などで構成。今後数年のうちに同地区で大型の開発が見込まれるため、整備計画と安全確保計画を急ぎ策定した。