建通新聞社(神奈川)
2014/08/19
【神奈川】道路の不具合アプリで通報 本格運用すれば全国初 相模原市が開発着手
スマートフォン(スマホ)などのICT(情報通信技術)ツールの拡大を市の道路点検データの収集に役立て、迅速な対応や計画的な管理に結び付けたい−。相模原市は、「相模原市道路通報アプリ」の開発を計画。協働開発等事業者の募集(公募型プロポーザル)を開始した。9月1日まで協働開発提案応募の登録を受け付ける。企画提案書の提出は9月11日まで。19日までに最優秀提案者を特定。協定締結後アプリを開発し、2014年4月から本格運用する計画だ。
システムのイメージでは、まず、開発したアプリを市民のスマホにインストールしてもらう。インストールした者が実際に道路の陥没など不具合を見つけた場合には、スマホからアプリを開く。すると、写真撮影や位置情報、不具合の内容を記入する画面が順を追って表示される。指示に従って操作し、入力作業が終わり、データを市に送信する。
データを受け取った市の担当者は発生箇所やその状態などを確認して、迅速に対応する。また、これらの情報を蓄積することで今後の計画的な道路維持・管理に役立てる。
市には年間9000件程度(13年度)の道路に関する情報・苦情が寄せられる。しかし、不具合の発生箇所が正確に把握できず、対応が遅れるケースもある。
スマホの普及に目を付けた都市建設局土木部路政課が、道路利用者の目線で連絡しやすく、正確な情報伝達の手段として考えたのが今回のアプリ開発。同種の試みは千葉市が実施したが、実証実験の段階。本格運用すれば全国初のシステムとなる。
選定された協働開発等事業者は、アプリの要件設計、デザイン構成、テスト、申請手続き、アップロード、保守管理などを担当。インストールを促進するための仕掛けなども提案する。