建通新聞社
2014/08/18
【大阪】市大共同で本町駅通路癒しの空間に 大阪市
大阪市交通局は、市立大学医学部と共同し、地下鉄本町駅の改札内連絡通路を“癒やしの快適空間”として改造する計画だ。8月初旬に同大学と整備に関する協定を締結。今後、計画の細部を詰め、早ければ2014年度中に設計を委託するという。担当者は「15年度中には工事を行い、形にしたい」ともしている。
対象は、御堂筋線と中央線の両本町駅をつなぐ3本の連絡通路。うち最長ルートは途中にエスカレーター3基を配置する通路で延長60〜70b。他の2ルートは、エスカレーター1基と階段で構成される通路と、階段だけの通路となっている。
地下鉄全線の中で乗り換えの距離が長く、利用者が多いことから、効果が高いと判断。整備箇所として選定したようだ。
3ルート全て整備するかどうかは今後の検討としている。総事業費は明らかにしていない。
構想によると、植物や照明、音響なども利用して五感と一致した揺らぎを演出し、疲労の軽減、癒やしといった快適な空間を創出。これに併せて、天井、壁、床など連絡通路内の仕上げ全面を改修する。
本町駅は大阪市中央区船場中央4丁目付近にある地下駅。利用者は1日に20万人を超える。御堂筋線では梅田、なんば、天王寺、淀屋橋に次ぐ第5位の乗降人員があり、中央線の駅では最も乗降人員が多いとされる。
同局では、実感できるサービスアップの取り組みとして快適な駅空間の創出を重点方針の一つに掲げており、トイレのリニューアルに続き、分かりやすさや美観以外の観点からの施設整備に新たに取り組む。初めての試みという。