日本工業経済新聞社(山梨)
2014/08/07
【山梨】県、10月から施工パッケージ積算導入
県は、「施工パッケージ型積算方式」を本年10月以降に公告する土木工事から導入する。9工事区分の主要工種で207施工パッケージを適用する。受注者に同方式への理解を深めてもらうため技術管理課では、同方式の概要に加え、施工パッケージ単価計算補助ルーツと見積もり参考資料例をホームページに掲載している。
施工パッケージ型積算方式は、直接工事費について、施工単位ごとに機械経費・労務費・材料費を含めた標準単価を設定し積算するもの。すでに国土交通省などでは導入され、本県でも導入する環境が整ったため10月1日以降に公告する案件から適用することにした。共通仮設費、現場管理費、一般管理費などの間接費は従来どおり積上方式。
県が10月から適用する範囲は、9工事区分(舗装、道路改良、築堤・護岸、道路維持・修繕、河川維持・修繕、砂防堰堤、電線共同溝)の主要工種で、207施工パッケージ。
施工パッケージ型積算では、施工パッケージごとに、標準単価、機労材構成比、代表機労材規格が公表される。標準単価は施工パッケージの基準となる単価で、東京地区(東京17区)における基準年月(14年度適用分は13年4月)の施工単位当たり単価。この標準単価を基に、補正式に基づいて補正を行い、実際に施工する地区(山梨県)や年月(14年10月など)の積算単価を計算する。
具体的には、標準単価に、機械、労務、材料単価それぞれについて標準とその地区の差に標準単価に占める構成割合を掛け、その合計を標準単価に掛け合わせて算出する。例えば、名古屋地区におけるアスファルト舗装工で表層(車道・路肩部)(45〜55o、1・4m以上、密粒度As20、タックコートPK―4)の標準単価(14年4月)は1549円/uだが、補正後の積算単価は1624円/uとなる。
これらについて技術管理課では、分かりやすく改良した単価計算書補助ツール、見積もり参考資料例をホームページに掲載しており、補助ツールに条件などを入力すると積算単価を計算できる。