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建通新聞社四国
2014/08/05

【香川】繰越処理ガイドライン策定等を要望

 建設コンサルタンツ協会(大島一哉会長)と四国地方整備局・四国4県との意見交換会が7月29日に開かれ、協会は@品質の確保・向上A技術力による選定B魅力ある建設コンサルタントに向けて―3点についての要望と提案を行った。
 受発注者それぞれの役割を踏まえたエラー防止への取り組みで、新たに必要な工期の確保(繰り越しの柔軟な運用、国債・翌債の活用等の取り組み強化)と納期の平準化(繰越処理ガイドライン策定等)や、品質確保のための照査の実態に応じた費用の適切な計上(歩掛の設定)などを要望した。
 協会側は納期の変更要因について「繰り越された業務が繰り越されなかった業務に比べ、『関係機関協議遅延』、『設計条件確定時期遅延』など発注者側要因で納期変更した割合が多い」とした資料を提出。照査期間の十分な確保による品質確保のために繰り越し処理の柔軟な運用が必要だとして「繰越処理ガイドライン」の策定を提案した。
 四国地整は納期の平準化についてこれまでの事務所への通知・指導などに触れつつ、2013年度発注業務が3月工期50%以下の目標設定に対し、最終60%だったことを報告。14年度は必要に応じ予算の繰り越しなどの対応を図るよう努力すると約束した。
 低価格入札の防止対策・企業負担経費増に対する対策運用強化で協会は▽提案書作成による企業負担経費の増加に対する必要経費確保のための一般管理費の現行30%から40%への引き上げ▽品質確保に対する必要経費確保のための調査基準価格(最低制限価格)の10%引き上げ―などを提案。四国地整は独自の取り組みとして▽低入札等による落札者の優良業務表彰対象者からの除外▽業務価格に係る「見積もり参考資料」の通知▽低入札業務で業務成績が一定の水準に達していないものは業務成績として認めないなどと報告。調査基準価格の定めがない1000万円未満の業務については「低入札状況を勘案しながら検討する」と回答し協会側に理解を求めた。
 一方、技術力による選定で協会は国に対しプロポーザル方式の増加や、総合評価落札方式の技術評価の適正化(落札率状況改善)と技術点比の高い(1対3方式)の増加、業務・技術者表彰の評価や若手技術者活用の評価のさらなる運用改善など要望・提案。四国4県に対しプロポーザル方式・総合評価方式での発注量増加(技術力重視の選定方法の工夫・導入)などを要望した。
 これに対し四国地整は技術点比の高い1対3方式で14年度から設計業務の一部で試行していると伝え、若手技術者活用では「担当技術者の実績と成績を評価の対象にしている」と回答。四国4県はそれぞれのプロポーザル・総合評価落札方式の導入状況の各県の現状を報告した。