日本工業経済新聞社(山梨)
2014/08/04
【山梨】甲府中央SIC、五輪めどに完成を
リニア中央新幹線の新駅近くに中央自動車道の(仮)甲府中央スマートIC(甲府市大津町)を新設することが国土交通省から採択されたことについて、横内正明知事は会見で「こういう事業は5、6年で完成するのが通常で、2020年の東京オリンピックに間に合うように完成させたいと思っている」と述べた。県では今後なるべく早い時期に連結許可を国へ申請し、事業化を目指す。
県によると、(仮)甲府中央スマートICは、中央道の甲府南ICから西へ約2・4q、甲府昭和ICから東へ約5・2qの位置に計画。東京方面、長野方面とも出入口(4車線)を設け、運営形態は全車種・24時間。27年度の開業が予定されているリニア中央新幹線の山梨県駅の北側にあたり、駅とはメイン通りで結ぶ計画。
スマートICの実現に向けて県および甲府市では勉強会や地区協議会などで議論を重ね、本年6月に実施計画書を国などへ提出。7月25日に国交省から新規採択された。
横内知事は会見で、スマートICの今後の手続きについて「これから法律に基づく連結許可申請を県が国に出して、許可が下りてから中日本高速道路と県が事業を行うことになる。料金所から高速道路側は中日本高速道路が、料金所から一般道路側は県が行うことになるが、一般的に測量設計や用地買収をして、工事を行い、5、6年で完成するのが通常」と紹介。
スマートICの効果については「リニアはオリンピックからさらに7年くらい先に開業するわけだが、ICができれば、(事業中の)新山梨環状道路の東部区間へのアクセスも非常に良くなることもあり、いろいろな意味で高速道路と一般道路の接続がスムーズになり、効果はある」と述べた。
さらに「リニアが完成した時点では大変重要なアクセスの施設になり、これを使うことで県内各地の大部分から30分でリニア駅に来られるようにする、あるいはリニア駅を降りた方が県内の大部分の地域に30分で行けるようにする、そういう考え方でアクセスの整備をしていきたいと思っている」と意欲を見せた。