日本工業経済新聞社(群馬)
2014/07/22
【群馬】前橋市が泉橋通線の拡幅で橋脚を公告
前橋市は、泉橋通線(市道00−065号線)の拡幅計画で、本年度は橋脚1基と橋梁前後の擁壁工事をそれぞれ発注する。橋脚は桃ノ木川の渇水期となる秋から着工できるよう準備を進める。工事は、条件付き一般競争入札が見込まれる。なお、工事は既存橋梁の下に橋脚を建設する内容となるため、市職員は「高い技術力が必要」と話している。
既存の泉橋は、L58m・W6mの3径間H型鋼単純桁橋。泉橋通線(市道00−065号線)の拡幅計画に伴い、L60・3m、W13・3m(車道W3・25m×2、路肩W0・5m×2、歩道W2・5m×2)の2径間プレビーム合成桁橋へと架け替える。架け替えの際は交通を確保するため、まず既存橋の下流側に1車線分の橋を架けて、交通の流れをシフトしたのち、既存橋の架け替えとする流れ。橋の設計は、オリエンタルコンサルタンツ(東京都渋谷区)が担当した。
2013年度に下流側の橋台2基が完了しており、本年度は壁式橋脚1基の建設に取りかかる。橋脚は杭基礎で対応し、既存橋の真下での施工となる。工事発注は、第2四半期中の公告を予定している。
この架け替え工事は、片側車線分ずつ建設して1つの橋に仕上げる計画で、下流側の下部工、上部工を建設したのち、交通の流れを下流側へ切り替えて、上流側(既存橋)の下部工、上部工に着手する。このため、橋台発注は計4基となるが、既存橋架け替え時に橋台同士を接続させ、完成形は右岸・左岸ともに1基ずつの計2基の橋台に整備する。上部工も同様、上流下流それぞれの床版を接続して構造も見た目も1本の橋に仕上げる。
泉橋通線(市道00−065号線)の拡幅計画は、上泉町を通る主要地方道前橋西久保線から以南、主要地方道前橋大間々桐生線との交差点(桂萱中前交差点)までのL980m区間の拡幅。現道がW6mと狭あいなため、これをW12・5m(両側歩道W2・5m)まで拡幅して、車両や歩行者の利用環境を改善することが狙い。実施延長が長いため、1期工区と2期工区とにそれぞれ分け、現在は1期工区を促進中。
1期工区は、市道00−065号線と主要地方道前橋大間々桐生線との交差点から以北L650m区間(泉橋まで)とし、現在は泉橋の架け替えに取り組んでいる。
他方、2期工区は泉橋から以北L330mが対象だが、1期工区の進捗状況を踏まえて整備時期を検討する。
この市道と主要地方道前橋大間々桐生線との交差点から南下すると、国道50号に接続するが、この国道50号までの区間は2車線の片側歩道付きで整備されており、利用状況も良い。今回の拡幅区間が完了すれば、国道50号と主要地方道前橋西久保線までの幅員に連続性が確保され、行き来がスムーズになると期待されている。