日本工業経済新聞社(山梨)
2014/07/11
【山梨】宮島甲府市長が会見 リニア駅周辺に企業誘致な
甲府市の宮島雅展市長は10日の7月定例会見で、市郊外に計画されているリニア駅周辺整備に、隣接する中央市が国際展示場の誘致を構想していることについて、「周辺の市町村が考えて頂けることはうれしい。みなさんが駅を利用してお客様を招こうという気持ちが山梨県全体のレベルアップにつながる。地域の方の声を聞きながら、まちづくりを進めていきたい」と述べた。
駅周辺には「頭脳立地」なども考えており、市長は「パソコンを使用してものをつくるコンピューターに関する企業の立地は、そんなに広い場所を使わないと思うので。東京から25分くらいで行き来が出来るようになれば、地価が安い山梨県は住宅地が増加するのでは」と話した。
甲府市としての駅活用策は現時点ではないとしたが、地域からは「球場整備や商業施設を増やす」などの要望が出ていることを明かした。
このほか、6月定例議会の代表質問で述べた中心市街地の活性化策「宮島ビジョン」について市長は、「甲府銀座ビルの売却やココリの活用策、甲府駅南口など含めた中心市街地策を来月いっぱい位までにまとめて発表したい」と話し、具体的には「銀座ビルの中をどうするのかなど同ビルを購入したアクロス(東京都)と相談しながら進めたい。ココリはイオン側と話が進んでいるというので、連携を取っていきたい」と続けた。
甲府銀座ビルは、東京国税局から都内の不動産会社アクロスが9200万円で落札。今後同社では、年内にビルを解体し、商業施設と分譲マンションが入る複合ビルを建設するという。
一方、甲府中心街の再開発ビル「ココリ」は、流通大手のイオングループが飲食店など誘致に乗り出している。同ビルは、甲府紅梅地区市街地再開発組合が事業主体で、西松建設(東京都)が施工。SRC造地上20階地下1階建てで、総延べ床面積は3万6300uの規模。
各フロアーの地下1階から2階が商業ゾーン、3階から6階が駐車場、7階から8階に山梨県立宝石美術専門学校、9階から20階までライオンタワー甲府(居住ゾーン)となっている。