建通新聞社
2014/07/11
【大阪】安威川渡河部利便性向上で新橋視野 大阪市
大阪市建設局は、市北東部の安威川渡河部について、神崎川との合流部から上流約3`区間に架かる既存橋梁が新京阪橋の1橋だけという現状を踏まえ、新橋架設を視野に、利便性の向上を図りたい考えだ。これに伴い、新橋の必要性を判断するための移動実態調査を随意契約で外注する予定。担当課は、「複数の業者から見積もりを徴集し、8月にも委託先を決めたい」としている。
新橋架設を検討する区間は、大阪市東淀川区相川1丁目〜井高野3丁目付近。現在、対岸の吹田市域に渡る場合、阪急相川駅の西側に架かる新京阪橋を利用するルートしかなく、周辺の住民からも改善を求める声が上がっていた。
こうした状況を踏まえ、昨年度には、同区間を四つに分け、ゾーンごとに新橋架設に向けての課題を検討。今後、移動実態調査の結果も踏まえ、新橋架設の必要性を判断したいとしている。
判断の時期については明らかにしていない。
移動実態調査では、歩行者、自転車を対象とした調査と、新橋架設に伴う安威川への影響検討を一括。対象区間の河川部が湾曲していることや阪急京都線橋梁への影響も考慮し、新橋の橋脚設置が河川河道に与える影響の程度を不等流計算により解析、評価する。
解析範囲は、合流地点から3`区間、照査断面は200bピッチ程度。主要構造物では阪急橋梁と新橋の位置を設定し、新橋については、橋脚が河川内にある場合を2ケース程度想定する。
市北東部の安威川渡河部の周辺は、大学や小学校、病院などの公益施設が多数ある上、地下鉄今里筋線の井高野駅ができ人口が増加するなど、周辺状況が変化。特に新京阪橋より上流部は、摂津市との市境付近(安威川歩道橋)までが無橋区間となっており、改善が急がれる。