建通新聞社
2014/07/09
【大阪】咲洲コスモ地区5区画5haを一体複合開発
大阪市港湾局は、咲洲コスモスクエア地区内の埋め立て処分地約5f(5区画)について、土地売却による一体的な複合開発を計画している。今後の事前調査で、開発の意向を複数の業者が示した場合、12月にも公募型プロポーザルによる売り払いを実施する。事前調査は9月29日まで提案を受け付け、10月1〜10日に対話を通して、開発プロジェクトの市場性の有無を判断。売却プロポの募集要件に反映させる。事前調査での提案が1者のみの場合、プロポは実施せず、学識経験者による検討会に提案を直接諮り、事業者を決定する。
対象地は、咲洲コスモスクエア地区南側のF地区内の3区画と、H地区内の2区画の計5区画5万1485平方b=写真・表参照=。容積率はいずれも200%(地区計画に基づく最高限度は400〜800%)。H地区の2区画とF地区の1区画が大阪市、残る2区画が大阪港トランスポートシステムの所有地となっている。
周辺の分譲実績から算出した土地の推定単価によると、5区画の売却総額は76億円に及ぶ。
事前調査では、業務、文化、レクリエーション、居住を導入した複合市街地(住宅以外が3割以上)の計画提案を必須とし、ペデストリアンデッキなどによる歩行者ネットワークの形成、大阪の成長戦略を取り入れた提案も求める。
市の担当者は、「ホテル、学校、マンション、文化施設などを一体的に開発してくれる業者1者を求める。JVを組んでもいい」と話す。
咲洲コスモスクエア地区では、2004年の地区計画変更後、コスモスクエア駅前周辺で土地の売却が順調に進んできたが、一方で、地域から、全体として開発に一体感がないとの指摘も受けており、複数区画での統一感のある複合開発が望まれていた。同地区処分地の売却率は、今回の5区間でようやく8割を超える見通し。