日本工業経済新聞社(群馬)
2014/07/08
【群馬】太田市が石綿管敷設替え工事8件を来月公告
太田市は、本年度分の石綿セメント管敷設替え工事全8件を来月にも公告する。工事の総延長は6qで、下田島町、大原町、新田下田中町、高林南町の4カ所でそれぞれ2工区ずつ発注する。市では、来年度より国庫補助を受けることから、本年度が市単独事業費で行う最後の年となり、来年度以降は、事業費が大きく伸びる見通し。
当初予算の水道事業会計には、配水施設の建設費に5億6707万8000円を計上している。石綿セメント管以外の老朽管敷設替えや舗装本復旧などの工事費や委託費も含むものの、多くは石綿セメント管敷設替えに充てられる見込み。4月に設計業務を4分割で発注しており、水道工務課が来月中の工事公告に向け準備を進めているところ。今回の工事8件は、すべて市道下に埋設されている石綿セメント管を開削工法でダクタイル鋳鉄管に更新する。
それぞれの工事をみると、下田島町は県立太田フレックス高校付近でL430m×2工事を発注する。更新する管の口径はφ100oを使用する。設計と工事監理は水環境プランニング(群馬支店=太田市)が担当する。
大原町は、北関東自動車道の北側を東西に走る市道下でL630m×2工事を実施する。主要地方道大間々世良田線の大原下交差点以東が対象で、管の口径はφ75oを用いる。設計と工事監理は利根設計事務所(前橋市)が担う。
新田下田中町では、一般県道大原境三ツ木線の西側を並行して走る市道で、L1020m×2工事を発注する。口径はφ100o。設計と工事監理は工藤設計(栃木県宇都宮市)が担当する。
高林南町は、県立がんセンターから一級河川八瀬川へと続く市道が対象で、L920m×2工事を行う。口径はφ100oで、設計と工事監理は協和設計事務所(前橋市)がまとめる。
市は、毎年L4〜5qの敷設替え工事を実施しており、市内の残延長は約70qまで減少した。
太田市や館林市、みどり市、邑楽郡5町は、水道事業を統合させた企業団の設立に合意し、2016年4月の統合に向けて準備を進めている。来年度から国庫補助を受け、管路を含む水道施設の再整備や更新事業に取り組むことができるようになり、各市町は石綿セメント管敷設替え事業を加速させる考え。そのため、各自治体とも本年度の工事延長は、例年より若干短い。
太田市における来年度以降の石綿セメント管敷設替え事業は、これまでの計画延長を8〜9q程度と倍増させる方針。また、管渠が幹線道路下に埋設されており、これまで工事実施が困難だった箇所も積極的に推進し、22年度までに事業を完成させる。