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北海道建設新聞社
2014/07/07

【北海道】愛別町が年度内に役場庁舎建て替えの基本方針−複合施設も視野 

 愛別町は、耐震性能が不足している役場庁舎の建て替えに関する基本方針を年度内にもまとめる。庁舎内に支店を置く旭川信用金庫のほか、上川中央農業協同組合や商工会議所、郵便局、図書館などの機能を持つ複合施設建設も視野に検討する。
 本町179にある役場庁舎はRC造、地下1地上3階塔屋1階、延べ2157m²の規模。1965年度にRC造、地下1地上3階塔屋1階、延べ1091m²の規模で建設し、93年度にRC造、地下1地上2階、延べ1066m²を北西側に増築して現在の規模となった。
 2009年度に65年度建設部分を対象として耐震診断を実施。Is値は0・31―0・62と目標値の0・72を下回り、耐震補強が必要であることを確認した。柱が建物の中央にある構造上、ブレースによる補強は不可能と判断し、現耐震基準の増築部分を残して建て替えることを決めた。
 敷地面積3882m²の現在地で、現状規模での建て替えを検討している。65年度建設部分を解体し、跡地に建て替える場合の概算事業費は8億円だが、工事単価の高騰から増額が見込まれる。
 増築部南西側の駐車場に建て替える場合は、仮設事務所に移転しなくて済むため費用を1割ほど安く抑えられるが、周辺民家の日当たりを遮る懸念があるという。
 一方、役場近くの本町125にあるJA上川中央本所事務所(RC造、3階、延べ1232m²)は62年度の建築。耐震性能が不足しているほか、設備や躯体の老朽化が著しく、JA上川中央は建て替えの必要性を認識している。
 これを踏まえ、町は役場庁舎と同事務所の合築を構想。実現すれば、町の主要産業である農林業の強化や町民の利便性向上が期待される。このほか、郵便局の窓口や商工会のテナント、図書館などを併設する案も上がっている。
 複合施設となれば、現在地では駐車場や緑地の確保が困難なため、市街地周辺での移転改築となる。この場合も現庁舎の増築部分は残し、一部事務所の機能を移すなどして活用する考え。
 改築の検討を始めた13年5月時点では、15年度の基本・実施設計、16年度の着工を見込んでいた。複合施設案では、より慎重な協議が必要になるため、進ちょく状況によっては1―2年ずれ込むこともある。